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電波の日スペシャルインタビュー 新たな市場送出に向けて5G実証実験を推進 総務省総合通信基盤局の渡辺克也電波部長

【2017年06月01日】

 電波は、携帯電話やテレビなどの身近なものから、警察、消防・救急、航空、船舶、防災など公共性の高い無線通信や、さらには物流管理や食の安全性、医療、交通、ホームネットワークやロボットなどの様々な分野において利用され、社会基盤の構築にあたって重要なものになっている。総務省では、電波の有効利用の推進や、公正な競争環境の整備等に向けた取組などを推進している。さらに、第5世代移動通信システムの実現や電波を活用した次世代ITS の推進、電波利用料制度の見直し、電波システムの海外展開などに取り組んでいる。「電波の日」にあたり、総務省総合通信基盤局の渡辺克也電波部長に電波行政全般の取り組みについて話を聞いた。


映像データ高速伝送による広域監視など実証
第5世代移動通信システムの実現


 ――第5世代移動通信システムの実現に向けた取組をお聞かせください。

 渡辺 第5世代移動通信システム(5G)は、3Gや4Gを発展させた「超高速」だけでなく、身のまわりの多数のものが同時にネットワークに繋がる「多数接続」、遠隔地にいてもロボット等の操作をスムーズに行うことができる「超低遅延」といった特徴をもつ次世代の移動通信システムであり、本格的なIoT時代のICT基盤として、早期実現が期待されています。
 総務省では、2020年の5Gの実現に向け、要素技術を確立するための研究開発の推進、国際的な標準化活動を進める観点からの国際連携の強化、5G用に割り当てる周波数の確保などに取り組んでいます。
 今年度からは、5G実現による新たな市場創出に向けて、具体的な利活用を想定しつつ、様々な分野の関係者が参加する総合的な実証試験を東京だけでなく地方でも実施する予定です。
 具体的には、高精細映像データの高速伝送による広域監視や病院と地域診療所間の遠隔医療に関する実証などを予定しています。
 また、国際電気通信連合(ITU)における5Gの国際標準化活動に積極的に貢献するとともに、欧米やアジア諸国との国際連携の強化にも努めています。
 5Gの実現には、使用する周波数の早期の明確化が重要であることから、国際的な動向等を踏まえつつ、5G用の周波数確保に向けた検討を昨年10月より情報通信審議会において進めています。
 総務省としては、2020年の5G実現を目指し、交通、医療、防災をはじめ、具体的な利活用が期待される様々な業界と連携しながら、これらの取組みを加速してまいります。

(続きは本紙2017年6月1日号で)

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