インターネットの利用目的として、「デジタルコンテンツ(音楽・音声、映像、ゲームソフト等)の入手・聴取」が拡大し、4人に1人が利用していることが総務省の調査でわかった。
インターネットの利用目的については、パソコンからの利用は「企業・政府等のホームページ(ウェブ)・ブログ(ウェブログ)の閲覧」が55・8%と最も高い。一方、携帯電話からの利用では「電子メールの受発信」が54・5%と最も高くなっており、機器の特性に応じた利用を行っていることがうかがえる。また、「デジタルコンテンツ(音楽・音声、映像、ゲームソフト等)の入手・聴取」は、パソコンからの利用が25・3%(対前年比5・9ポイント増)、携帯電話からの利用が29・4%(対前年比7・6ポイント増)と、いずれも利用が大きく拡大している。さらに、パソコンで「動画投稿サイトの利用」する人も23・4%となっている。
過去1年間にインターネットにより購入・取引した商品・サービスを男女別にみると、男女ともデジタルコンテンツの購入が最も多い(男性47・9%、女性46・9%)。一方、男性では、「趣味関連品・雑貨」(36・3%)、女性では「衣料品・アクセサリー類」(43・4%)の購入・取引が多くなっている。購入・取引したデジタルコンテンツの内訳を見ると、「音楽」が最も高い(53・5%)。また、男女別をみると、「着信メロディ・着うた」が女性では63・2%となっているのに対し、男性は43・7%と差が大きくなっている。「ソフトウェア(コンピュータプログラム)」でも、男性が23・0%となっているのに対し、女性は6・7%と差が大きくなっている。インターネットで購入する際の決済方法をみると、クレジットカード払いが50・3%(対前年比0・7ポイント増)と2人に1人が利用している。また、銀行・郵便局やコンビニなど、さまざまな決済方法の利用も進展している。
理化学研究所は、巨大な人工原子となる超伝導量子ビットとマイクロ波が通過する伝送線(導波路)を強く融合させ、固体電子素子上で新たな量子光学デバイスを実現した。NECとの共同研究によるもの。
「自然原子」は、その種類によってそれぞれ異なった量子準位を持っており、レーザー、電磁誘起透明化、光速度の遅延などを実現する基本原理になっている。一方、集積回路の微細加工技術が飛躍的に発展した結果、「人口原子」と呼ぶ巨大な原子が固体電子素子上で開発されている。この人口原子は、自然原子と同様に量子準位を備えるとともに、ほかの電子素子と微細加工技術によって強く結合させることができるため、外部から直接、人工原子を制御することが可能になる。
今回の研究では、たった1つの超電導量子ビットを直径約1μもある巨大な人工原子と見立て、アルミニウムでできた伝送線に結合するという極めて単純な固体電子素子を作製し、自然原始と光子が引き起こす相互作用と同様の量子光学現象を観測することに成功した。具体的には、この人工原子が自然原子と同様に光子を散乱させる「巨視的量子散乱」を引き起こし、入射したマイクロ波領域の光子をほぼ完全に反射する現象や、単一光子レベルでの誘導放出と増幅(メーザー)を観測した。さらに、この固体電子素子の外部磁束バイアスの条件を変化させた結果、外部からの光(マイクロ波)の照射によって人工原始が光スイッチとして動作し、伝送線を伝搬する光が通過・遮断(オン・オフ)することを発見した。この光スイッチは、エネルギーの損失が無く、現在注目を集めている光子を量子ビットに用いた量子計算機などへの応用が期待できる。
総務省はこのほど、脳研究とICTの融合分野について、今後、重点的に取組むべき課題およびその推進体制などについての検討を行うため、大臣、副大臣および政務官ならびに有識者で構成する「脳とICTに関する懇談会」(主査・柳田敏雄大阪大学大学院特任教授)を発足させた。
総務省の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」の「地球的課題検討部会」では、環境問題や医療問題などの世界各国が直面している地域的・地球的課題を克服するための方策について検討しており、その一環として、脳研究とICTの融合技術である脳情報通信技術の活用が期待されている。脳情報通信技術の活用は、チャレンジド(障害者)および高齢者への支援ならびに長低消費エネルギーおよび不測の事態でも柔軟に対応できる情報通信ネットワークを実現し得るものとして期待されている。
このため、短・中期的に取り組むべき課題として、脳活動を介して意図や動作を機械に伝える技術におけるチャレンジドおよび高齢者への適用方策、長期的に取組むべき課題として、脳活動を介して意図や動作を機械に伝える技術の高度化方策、脳に学ぶ効率的な情報ネットワーク技術の実現に必要な要素技術の確立方策などを検討し、7月を目途に中間報告をまとめることとしている。
日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト、東京都品川区、諸島伸治社長)は、島根県産業技術センター(松江市、吉野勝美所長)と共同で、4月27日に
都道府県会館(東京都千代田区)で会見し、ジェスチャー操作を用いた新感覚の情報提供とエンターテイメントシステムを実現する体験型のシステムを提供していくと発表した。
このシステムは、日立ソフトと島根県産業技術センターとの協業をベースに開発された体験機能、情報提供と学習機能、施設案内機能を盛り込んだ複合型システム。日立ソフトでは「商業・レジャー施設の来場者の利便性と体験価値がより一層高まるこれまでにない新しいシステムで、集客力や利用者の利便性の顧客満足度向上を実現できる」としている。
会見した日立ソフト技術開発本部本部長の正村勉氏は「日立ソフトは2008年10月に『Ruby』(日本発のオブジェクト指向スクリプト言語)のビジネス推進で松江市に日立ソフト松江事務所を開設した。今回のシステムは、島根県産業技術センターのジェスチャーシステム、フォネックス・コミュニケーションズのニンテンドーゾーン、日立グループのデジタルサイネージなど特徴あるものから作られている。これらのシステムを組み合わせて、新しい形の体験型システムを提供するもの」と述べた。システムの最小構成は専用のカメラと、既存のPC、既存のプロジェクター。最小構成で価格は約300万円。サービス収入として3年目にも年間5億円の売り上げを見込んでいる。
吉野所長は「今回のシステムは、島根県産業技術センターでの新産業創出プロジェクトの中のICT技術開発プロジェクトのひとつである3Dカメラセンサシステム『Gesture―Cam』によるもの」と述べた。日立ソフト松江事務所、島根県各種ベンダ、日立ソフト東京本社地区が協業・連携してコンテンツ制作、システム開発に取り組む。
続いて、日立ソフトのエンベデッドシステム事業部エンベデッドシステム本部の平間顕一部長が発表内容の詳細説明と今後のビジネス展開について述べた。このシステムのポイントとねらいは「水族館や動物園、美術館、博物館、イベントなど商業・レジャー施設向けに、来場者にはまた来たくなる、快適なサービス環境を。運用者には安心、安全、簡単な運用環境を提供する。ポイントは▽集客効果▽顧客満足度の向上▽安心・安全・簡単な運用―である」と述べた。システム全体は、島根県産業技術センターのジェスチャーシステム、フォネックス・コミュニケーションズ(東京都渋谷区)のニンテンドーゾーン、日立グループのデジタルサイネージと、日立ソフト松江事務所で推進している島根県における『IT活動推進・地域活性化』へ向けた体制作りを担うコンテンツ製作とシステム開発(Rubyによる開発、セキュリティと運用サポート)―で構成される。ニンテンドーゾーンでは「ニンテンドーDS」(任天堂)のWi―Fi通信機能を利用した情報提供と学習サービスを提供する。日立グループのデジタルサイネージではこのシステムを利用した効果的な施設案内サービスを提供する。見やすい表示、簡単な操作を特長に、ウェブベースでのシステム構築で、スタッフでも簡単に更新できるシステムとなっている。
「Gesture―Cam」のデモンストレーションは島根県産業技術センターICT技術開発プロジェクトチームリーダーの泉賢二氏が行い「3Dのカメラセンサを使ったジェスチャー認識はおそらく世界で初めて。島根県自体が事業展開を図るわけではなく、企業との連携が必要。ただ、地元の雇用創出などに結びつかないといけない。既存の地元企業も含めて日立ソフトと連携していく。システムの優位点は外光の影響を受けないこと。日中の操作が可能。説明がほとんどいらないので、簡単操作で差異化できる」と話す。今回の筐体も地元の企業製とか。
「Gesture―Cam」は、短焦点投影型プロジェクタとPC、3Dカメラ一体型装置。ポイントは画面に手をかざしたり動かしたりするだけの直感的操作が行えるところ。壁から40a距離で60〜100インチ以上の大画面に映し出す。操作者は2・5b距離がベスト。この3次元カメラセンサは、光の移動速度を利用した「TOF(タイム・オフ・フライト)方式」を用いた。外乱光、温度変化による影響が小さく屋外でも利用できる。高精度、高速な距離測定、タッチパネルより安価などが特長。3Dセンサ用インタフェース(画像認識装置および操作判定方法、特許技術)のポイントは『雑踏の中でも優先ユーザーを選出し、ユーザー側に最適なセンシングエリアをアフォードする。独自の3Dフォーカスアイコンは、ユーザーの立体的な動作を、XY座標に加えて、Z軸の奥行き情報まで同時に表現できる。特別に大げさなジェスチャーパターンを覚える必要がなく初心者でも直感的操作が可能な画期的なインタフェースであること。
キャッチコピーは『空間のバーチャルタッチパネル』(離れた位置の画面操作)。もう少し簡単にいうと、タッチパネル面を自動で生成するので、子供から大人まで身長差など考えなくて良い。3DのフォーカスアイコンはZ領域≠ナの段階的変化によるもの。
なお、開発に「Ruby」を用いることで、今回のシステムは既存のコンテンツの移植・活用が簡単になった。短期開発、システム拡張性が高くなった。汎用性、利便性、拡張性を重視した構成になった。
利用シーンは▽手の届かない高い位置にある画面の操作▽リビング、美術館、博物館など▽ショーウィンドウ内の画面など。
平間部長は「システム単体での販売も行う。デジタルサイネージやエンベデッド事業、組み込み系へのデバイス応用や将来的には家電製品、テレビ周辺のデバイスへの応用も考えている」という。
なお、このシステムは島根県立の水族館「海洋館アクアス」主催のイベントで活用することが決まっている。イベント日時や常設については今後詰める。会見のデモでは「シロイルカとあそぼう」というコンテンツが披露された。手をかざして自分でシロイルカを操作したりできた。
ケイ・オプティコムなど地域アクセス系通信事業者6社は4月22日、都内で合同記者説明会を開催し総務省主導で議論が進む「光の道構想」についてインフラ整備・運営に携わる立場から意見表明を行った。今回の会見に参加したのはケイ・オプティコム、東北インテリジェント通信、北陸通信ネットワーク、エネルギア・コミュニケーションズ、STNet、九州通信ネットワークの6社。
6社を代表してケイ・オプティコム常務の久保忠敏氏は「4月20日に総務省でグローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォースの合同ヒアリングに出席した。地域アクセス系の通信事業者として実際に独自の光ファイバーを20数年間にわたって設置し、各地域においてインフラ構築をベースにした事業者間競争を展開することで多様なサービズを行っている。私どもにとって光の道構想そのものは、その実現に向けてぜひとも貢献したいと思っている。だが、20数年にわたってインフラを整備してきた立場からの懸念も大きい」と話した。
ICTタスクフォースの検討ではアクセス網を構築していない事業者からNTT東西のインフラを分離・開放し公的支援を受けた新しいアクセス回線会社を設立。これによりメタル並みの料金、メタル撤去・光引込同時工事、DSL事業者のビジネスモデルの維持などを実現できると提案されている。
これに対して久保氏は問題点を3点挙げた。第1点はDSL事業者が言っている1400円というアクセスコスト。この理想的な数字を実現するのは困難。有料のサービスを全国4000万件世帯に提供するのは非常に難しく、設備をつくればその投資は必ず回収不能コストになる。第2点は、これまで8分岐単位で行われる事業者向け光ファイバー回線貸出を1分岐単位にすることはインフラの減価償却面、サービス面で無理がある。久保氏は「これでは30年にわたって100Mbpsの回線をお客様が使い続けることになる。技術的にはすでに10Gbpsも可能な状況で、ありえないこと」と説明した。
第3点はこの施策によって利益を得る業者はDSL事業者であること。事業者は今持っている設備を基地局内の配線を繋ぎかえるだけで、何の投資もしないでADSLから光に移し変えることができる。これでは利益はDSL事業者に必ず渡ることになる。また、NTTもさらに安いファイバーや価格でこの事業にでた場合にNTTの市場独占が一層強まる。結果、インフラを独占しFTTH事業を独占する結果になると指摘した。久保氏は「この過剰な投資が国民にまわされ、それによって最後に得をするのは誰か。このことが活発に議論されていくのを願っている」と話した。
NECは、スペインで最大事業規模で、欧州や中南米の20ヵ国以上でグローバルに展開するヨーロッパ最大規模の通信事業者「Telefonica S.A.」社(テレフォニカ、スペイン・マドリッド)のLTEラボ・トライアルに成功したと発表した。
これは、テレフォニカ傘下のテレフォニカ・デ・アルヘンティーナ(アルゼンチン)のラボで、2月から3月にかけて実施。NECは、コアネットワーク装置、無線基地局装置などから構成されるLTEのトータルネットワークシステムを構築した。トライアルは、20MHzの帯域幅という環境で、シミュレータ(擬似端末)と接続して最大通信速度145Mbpsを達成した。
トライアルは、テレフォニカから要求されている約100のテスト項目をスケジュール通りに完了。さらに、LTEの実用端末を利用して最大通信速度95Mbpsも達成した。今後は、テレフォニカが屋外で実施するフィールドトライアルに参加する。
パナソニックグループでは、来るべき2016年のタクシー無線デジタル化に向けて、より一層の商品ラインアップ強化を図っている。
同社の配車システムの中核として400MHz帯SCPCタクシーデジタル無線、800MHz帯デジタルMCA無線に対応した『ハイブリッドタクシーデジタル配車システム』を軸に、小規模タクシー会社向けの非常に安価な『NAPIS―Light』を既に市場投入しており、大規模から小規模なタクシー会社への用途にあった最適な提案をしている。
一方、より市況の厳しい状況下で、各タクシー会社に合わせた配車システムのラインアップ強化、コストダウンに留まらず、タクシー会社の業態に応じたきめ細かい、周辺機器を今後続々と市場投入する予定である。
昨今のタクシー会社のサービス強化の一つとして、タクシー車両に配車システムと連動したナビゲーションシステムの導入が相次いでいるが、同社は従来のHDD方式のナビゲーションから、耐久性、ローコストに優れたSD方式のナビゲーションシステムを新たに発売している。従来のHDD方式に比べ、画面サイズも7インチと大型化し視認性を向上させると共に、FM―VICSにも標準対応。画面タッチによる操作等、使い勝手も大幅に向上した。
また、タクシー無線のデジタル化に関して最大の課題である基地局デジタル無線機のコストダウンに向け、無線機ラインナップを強化している。配車システム等を使わず、音声通話主体で配車を行っている小規模タクシー会社向けに、より簡易なデジタル音声基地局の市場投入を予定している。これにより、アナログ基地局並みの価格を実現しデジタルの進展が厳しい小規模タクシー会社の移行への拍車をかける予定である。
その他にも、従来から発売している移動局無線機についてもアナログ・デジタル共用無線機、GPS内蔵型の無線機、そしてデジタル新波に対応した無線機等、きめ細かいラインナップにより、全包囲網で来るべきデジタル化に向けての準備を万全にしている。
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