NHK財団 &GMO 「デジタルアートで蘇る日本の記憶」開催~500インチスクリーンで文化コンテンツを体感

NHK財団とGMOグローバルスタジオは5月23日、「ジャイアントスクリーンが誘う超没入体験!『デジタルアートで蘇る日本の記憶』」を開催した。同イベントは、NHK財団が展開するデジタルミュージアムコンテンツを、GMOグローバルスタジオに常設する約500インチの巨大LEDディスプレイで上映。リアルとバーチャルを融合した文化コンテンツの魅力を、専門家によるトークと共に体感した。
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 今回のイベントについて、GMOグローバルスタジオ テクニカルディレクターの寺井赳博氏は、「昨年10月、NHK財団さんが我々と同じこのビルの中の16階にいらっしゃるというところで、一度スタジオご見学いただいた際に、財団の方からこのデジタルミュージアムのお話をおうかがいしました。我々は常設でこの大型のLEDビジョンを持ってるものですから、そのデジタルミュージアムがどのように見えるか、是非見てみたいとおっしゃっていただきました。
 我々もほぼ開設以来、基本的にはビジネスのお客様やエンターテイメントのお客様をターゲットに考えていたんですけれども、お話しをおうかがいして初めて文化系の取り組みもあるのかなと思いました。
 そこで、昨年11月内々で『8K映像デジタルミュージアム』を実施しました。
そのときには災害をテーマとする展示の映像を見せていただいたんですけども、とにかくすごくて、実際に見るとやっぱり没入感といいますか、あと精細感っていうのがすごく伝わってくるものがあると思いました。
 これはどこかでまたリアルにお客様を入れてぜひ体感いただきたいと思い、そのときにNHK財団さんにちょっとお話していく中で今回タイミングが合いましてこういったようなイベントに繋がっていたというところです。
 大きさは500インチがで、解像度がですね16対9ではなくてちょっと特殊なアスペクト比になります。弊社のLEDは縦が高いというところが特徴かなと思います。幅があるLEDビジョンとは結構あると思うんですけれども、縦に長いというところはあまりなく、今回のような展示には非常に合っているなという印象です。
 また、撮影の解像度がものすごく高いのが特徴です。どれだけ拡大してもその解像感がうしなられない。肉眼で現物を見ても見えないところが、このビジョンから伝わってくるっていうところが、すごく面白いなと思いました。
 今回こういう文化財的なものですけれどもいわゆる現代アートもそうですし、今後色々な皆さんとこういうふうにコラボできるんではないかなと思っています。今回は無料イベントですが、関心の高い層の皆さんに訴求した有料イベントのができればと考えています」と語る。


GMOグローバルスタジオ・寺井赳博氏

 また、一般財団法人 NHK財団 社会貢献事業本部 社会貢献事業部 技術主幹の石井啓二氏は、「今回のイベントは、昨年11月にGMOグローバルスタジオ様と試行した8Kデジタルミュージアムの大画面提示実証実験を発展させたものです。
 単なる体験展示ではなく、弊財団にデジタルミュージアムコンテンツ制作をご依頼頂いたクライアントの皆様に、コンテンツに寄せる思いを発信してもらうことで、イベント参加者の満足度が高まると考えて企画させて頂きました。
 ジャイアントスクリーンによるアート作品体感のインパクトは、私共の想定以上に大きく、NHK財団のコンテンツ制作力と、GMOグローバルスタジオ様の充実した設備、ならびに情報発信力を広く認知いただける絶好の機会となりました」と述べている。
(全文は6月6日号3面に掲載)
    

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。