2025年5月16日(7810号)

 相模鉄道(横浜市)は、日立製作所の移動制約者案内業務支援サービスの運用を開始した。 このサービスは、駅係員が車いすや白杖を利用する乗客などの列車乗降をサポートする業務をスマートデバイス上で完結できるもの。ホームドアに設置したICタグとの連携によりスマートデバイスをかざすだけで、乗車位置を入力できるオプション機能も合わせて導入することで、手入力によるミスや乗車位置・降車位置・降車位置の誤りなどといったヒューマンエラーの防止を強化した▼従来、電話や口頭伝達が主となっていた利用受付から駅係員間の連絡・引き継ぎ、実績管理といった列車乗降サポート業務のプロセスを、スマートデバイス上で完結できるサービス。具体的には、駅係員が乗降ドア位置付近のホームドアに設置したICタグにスマートデバイスをかざして読み込むだけで、乗車駅側では乗車位置の自動入力と、降車駅側では降車位置の確認が可能となる。これにより、手入力によるミスや待機位置の誤りといったヒューマンエラーの防止を強化。また、その他一連の駅係員間の連絡業務もスマートデバイス上で完結できるほか、計画ダイヤ登録、案内登録時の通知、アラーム設定などの機能により、駅係員の業務効率化と心理的負荷の低減、安全・安心な公共交通機関の利用を推進する。車いすや白杖を利用する乗客の列車乗降を駅員がサポートしている姿はよく見かける。今回ICタグをホームドアに設置したアイデアで、さらに効率化が図られるということで、最新バリアフリーのひとつとして普及してほしい。(T)

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。