2025年6月13日(7821号)

 京王電鉄(東京都多摩市)はこのほど、DXを通じたオペレーションの業務改革の施策として京王線長沼駅・京王片倉駅・山田駅・狭間駅の4駅において、駅構内の保安体制強化に向けたAI画像解析技術の試験導入を開始した。これは、現在駅構内に設置されている防犯カメラと、AI画像解析システムを連携させて、転倒・不審物の置き去りなどの異常行動や不審行動をAIによりリアルタイムに検知するとともに、白杖・車いすの利用者への適切な案内への活用も検討する

▼AI画像解析技術によって常時監視を行い、トラブルを早期に発見し、事故や輸送障害などの未然防止・被害軽減および保安体制の強化を目指す。また、利用者が案内を必要とする際やトラブル発生時に迅速に現地に駆けつけ対応を行うことで、顧客サービスの向上を図り、安全・安心な駅環境整備を実現する

▼なお、システムはセントラル警備保障が提供するAI画像解析システム「VACSシステム」。駅の防犯カメラと接続したAIが異常を検知し、検知画像を自動で画像センターに送信、監視員が画像を確認。検知画像から異常を確認した場合、内容に応じてパトロール員が現地に駆けつけ、並行して駅係員に連絡を行う

▼駅の防犯カメラと接続するのでコストの安く済む。事故や輸送障害などの未然防止・被害軽減および保安体制の強化を目指す。なにより駅員への暴力や客同士のトラブルが減ることを期待したい。警備員に代わってAIが安全・安心な駅環境整備を構築するという話。(T)