2025年6月20日(7824号)
大日本印刷(DNP)は、日本の多様な生活者の「本音」をチャット上で再現する生成AIマーケティングサービス「ペルソナインサイト」を開発し、6月30日から提供する。ポイントは、総務省の統計データに基づき、日本人の年齢・性別・職業・健康状態・価値観の分布を反映した100人の仮想生活者像(ペルソナ)を構築したこと。DNPの独自技術により、従来の調査では捉えにくかった生活者の欲求や感情などの深層心理の把握を支援する
▼
企業は本サービスを利用することで、コストと時間を要することが多いモニター調査を行うことなく、いつでもペルソナとのチャットによる対話で調査ができる。これによりマーケティング施策の精度向上や、多様なニーズにあった商品・サービスの開発が期待できる
▼
生活者の価値観やライフスタイルの多様化に伴い、企業の製品開発やマーケティング施策において生活者一人ひとりの深層心理を理解することが不可欠となっている。それに対し、従来の質的調査手法は、限られたインタビュー時間で本音を引き出す難しさや、新しいターゲットや〝未顧客〟層への幅広いアプローチができないことから、十分な洞察・発見獲得が困難だった
▼
こうした課題の解決に向けて生活者の本音や深層心理の把握を支援するシステムを開発した。パターン化された100人の仮想生活者像とは、いかにも生成AI的だが、没個性の世の中、昭和時代の破天荒な気質で出世した人などはマーケティング戦略で度外視していいのかどうかちょっと疑問を感じる。(T)
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
最新の投稿
情報通信2025.07.18古野電気、魚群探知機が「IEEE Milestone」認定(4)
情報通信2025.07.18古野電気、魚群探知機が「IEEE Milestone」認定(3)
情報通信2025.07.18古野電気、魚群探知機が「IEEE Milestone」認定(2)
情報通信2025.07.18古野電気、魚群探知機が「IEEE Milestone」認定(1)