
磯部文寛・高砂製作所代表取締役社長に聞く
「電波タイムズ」などは4月1日に高砂製作所代表取締役社長に就任した磯部文寛氏のインタビューを展示ブース内で行った。
一問一答は次の通り。
――今回の出展のポイントをお話しください
「お客様には双方向直流電源と充放電電源を1台に凝縮したハイブリッド電源が好評です。現在、EVは自動車だけでなく農機や船舶、航空といろいろなところに広がりを見せています。何もかも1台でできるハイブリッド電源はメインの商材になっていきます。すでに展開している大容量だけでなく少し小ぶりの中容量、ダウンサイジングした製品もより使われていることもあって今回は中容量のハイブリッド電源を展示しています。もうひとつの見どころがアンリツとのシナジー効果の成果で、我々の製品の中でハイブリッド電源をシミュレーターと融合させてお使いいただく『Power―HIL』を参考出展しています。より自社環境に近い状態で評価システムなどをつくってもらう。これは今開発中で参考出展という形で今回出させていただいています。今後もシステム制御のソフトウェア技術が非常に重要になってきますので、アンリツの環境計装カンパニーとの技術融合で製品化していきたいと思っています」
――高砂製作所の同業他社にない強みをお聞かせください
「大容量電源制御技術に通信制御技術を融合させた正確かつ緻密なエネルギー制御技術がポイントです。大容量であること、それから誰もが使えるということ、それを精密に高速に扱うことができることです。高砂製作所の強みということで今回の展示から紹介すると、燃料電池システム出力模擬ソフトウェア『LinkAnyArts―FC』は、燃料電池システムの出力を電源+ソフトウェアで提供する。燃料電池の特性を模擬した状態の出力をすることができます。そこをより正確に高速に再現しようと。また、先ほども挙げました参考出展した『Power―HIL』は、我々が得意なエミュレーション技術を使って燃料電池などの模擬ができないかという考えで開発しています。実際の走行を模擬した評価パターンも当然ありますし、実際起き得ないような状況を作り出して評価をする耐久試験に近いこともできます。実車ではできない状態でこういう幅広い評価試験ができるというのがねらいです。同業他社で燃料電池を模擬するというのは今のところ聞いていないので、競争優位性のあるソリューションです」
6月2日(月)付け4面に掲載
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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