アルダグラム、サンエープロテントが、現場DXサービス 「KANNA」 を導入

 ノンデスクワーク業界における生産性向上に取り組むアルダグラム(本社:東京都港区、代表取締役:長濱 光、以下:アルダグラム)が提供する現場DXサービス「KANNA(カンナ)」が、テント倉庫や膜構造建築の製造から施工を一貫して行うサンエープロテント(本社:京都府城陽市、代表者:森田 恒夫、以下:サンエープロテント)に導入されましたと発表した。KANNAの活用により、紙・電話・口頭で行われていた情報伝達がスマートフォン経由で一元化され、写真や図面の共有をはじめとする現場間のコミュニケーションが大きく改善しました。部門をまたぐ情報連携や協力会社との連携体制の強化にもつながっています。

■課題と導入理由
 サンエープロテントは、テント倉庫や膜構造建築の製造から施工までを一貫して行う総合メーカーとして、焼却炉解体工事における環境対策用仮囲いテントや災害復興時の瓦礫処理テントなどを全国に提供しています。毎月10件以上の案件が同時進行し、1現場に10名以上の関係者が関わる中で、情報伝達の正確さとスピードが課題でした。これまで、図面や進捗資料の確認にはノートパソコンが必要でしたが、現場で開けないことが多く、紙や手書きでの転記が発生。写真記録もデジタルカメラで撮影後、帰社して整理・アップロードする運用で1〜2時間を要し、記録と共有にタイムラグが生じ、業務効率を妨げていました。
また、ITツールに不慣れな職人も多く、情報共有は、電話や口頭、個別メールによる情報伝達は履歴が残らず、属人化や確認漏れのリスクも課題でした。資料や進捗の管理が担当者に偏ることで、他の社員や部門が案件状況を横断的に把握しづらいという課題も存在しました。
これらを背景に、同社はスマートフォンで簡単かつ一元的に情報を記録・共有できる体制を模索。現場の規模や用途に関わらず活用できる柔軟性と、誰でも使える操作性が、KANNA導入の決め手となりました。

■導入後の効果
 KANNA導入後、現場での写真撮影から共有までがスマートフォン1台で完結するようになり、これまで帰社後に1〜2時間かけて行っていた写真整理や報告作業が不要になりました。記録の即時性が向上したことで、現場の状況をリアルタイムに社内で把握できるようになり、工程管理や社内連携のスピードが大きく改善されています。また、案件情報や資料情報がクラウド上に集約されることで、営業、設計、製造、施工といった部門間の情報共有が円滑になり、関係者全員が最新情報にアクセスできる体制が整いました。これにより、電話やメールによる確認作業が減少し、情報の属人化の解消にもつながっています。
さらに、これまで“記録を残す”ことへの意識が人によって差があった現場でも、写真台帳機能の活用により、情報を記録・共有する文化が定着。協力会社ともKANNAを通じた連携が進みつつあり、ノウハウの蓄積や、業務の標準化にも効果を発揮しています。

今後は、社内での活用にとどまらず、協力会社や他部門とも連携した運用体制をさらに強化し、会社全体の生産性向上につなげていく予定です、と話した。