時代劇専門チャンネル 『鬼平犯科帳 血闘』公開初日舞台挨拶開催

 時代劇専門チャンネル」を運営する日本映画放送は10日、時代小説家・池波正太郎氏の生誕百年を記念し、制作した劇場版『鬼平犯科帳 血闘』の公開初日舞台挨拶を東京・有楽町の「丸の内ピカデリー」で開催した。
 時代劇専門チャンネルでは、池波氏の人気小説「鬼平犯科帳」を原作に、十代目・松本幸四郎を主演に迎え、全4作からなる「新たな鬼平犯科帳」シーズン1の制作に取り組んでいる。10日に全国劇場公開がスタートした劇場版『鬼平犯科帳 血闘』は、シーズン1の第2弾作品となる。
 舞台挨拶には、主人公・長谷川平蔵役の松本幸四郎、若き日の鬼平(長谷川銕三郎)役の市川染五郎、密偵・おまさ役の中村ゆり、少女時代のおまさ役の中島瑠菜、網切の甚五郎役の北村有起哉、老盗賊・鷺原の九平役の柄本明、本作の監督・山下智彦氏が登壇した。
 冒頭、幸四郎が「世界一の職人が集う京都の撮影所で、情熱と愛情を持って作品を作り上げました。クライマックスの殺陣のシーンは、一手一手に意味があり、最後には“鬼”になっています。一歩も引かない、前に進んでいく、という強い想いを刀に込めました。人と人とのつながりや絆が深く描かれた作品です。 ぜひ、一人でも多くの方にご覧いただきたいです」と作品への思いを語ると会場からは盛大な拍手が沸き起こった。
 染五郎は殺陣のシーンについて「振り棒での立ち回りは、アドレナリンを維持しようと常に気持ちを高ぶらせて臨みました。“新しい正統派の時代劇”ですので、若い世代にも新鮮に感じていただけると思います」とこだわった点を語り同世代へ時代劇の魅力をアピールした。
 最後に幸四郎が「鬼平犯科帳は人と人との絆が描かれた人間ドラマです。時代劇はファンタジー。時代劇ならではの楽しさを、今こそ多くの方に感じていただきたいと思います」とメッセージし、公開記念舞台挨拶は大盛況のうちに幕を閉じた。 
(写真左から)山下智彦監督、中島瑠菜、市川染五郎、松本幸四郎、中村ゆり、北村有起哉、柄本 明