ITS世界会議2025アトランタ開催 世界53ヵ国が参加、総務・国交省、KDDI・NECなど出展

 特定非営利活動法人ITS Japan(東京都港区芝公園、山本圭司会長)によると、ITS America Events社主催の「第31回ITS世界会議2025アトランタ」は、8月24日(日)から28日(木)の5日間、米国ジョージア州アトランタ市の世界会議センター(WCC)Hallにおいて、世界53ヵ国から数千人が参加し、出展者数300以上、約230の会議セッション規模で開催される。ITS America、ERTICO―ITS Europe、ITS Asia―Pacificが協力する。
 プレナリーセッション(PL)では、8月26日(火)にコネクテッド&自動運転技術でより安全な未来を創る、8月27日(水)にはセキュリティに優れ相互運用可能なITSによって成長を実現する、8月28日(木)はAIと新興技術を活用し、より強靭な交通システムを構築する、をテーマに議論する予定。
 また、同フォーラム(IF)では、8月25日(月)に交通弱者の保護及び次世代トラフィック・マネジメントとCCAMの統合、8月26日(火)にはスマート・モビリティのためのデータ主導の意思決定及びインテリジェント・モビリティと未来都市のビジョン、車両自動化展開のビジネスモデル、8月27日(水)に自動運転の経済効果:グローバルインサイト、グローバルなデータ共有と国家安全保障の保護:ITSリーダーはバランスを取れるか?、安全・効率的・自動化された都市モビリティのためのC―ITSと集合的認識、8月28日(木)にフェアなモビリティ・アズ・ア・サービス(Fair MaaS)から持続可能性のその先へ、を予定。
 スペシャルインタレストセッションでは、各地域の専門家が企画し、研究・実用段階のITSに関する個別のテーマについて深く掘り下げ、最新の技術や施策を議論・発表する。全71セッションで、日本提案のセッションは内閣府、警察庁、総務省、国土交通省道路局、東京大学(2件)、名古屋大学、トヨタ自動車(2件)、西日本高速道路ファシリティーズ、ITS Japan(2件)、提案の計12件のセッション。
 登壇予定者(今後変更の可能性あり)は、田中基木デジタル庁参事官補佐、成富則宏警察庁交通局交通企画課自動運転企画室長、影井敬義総務省総合通信基盤局電波部移動通信課新世代移動通信システム推進室長、染谷智之経済産業省製造産業局自動車課モビリティDX室総括補佐、竹下正一国土交通省道路局道路交通管理課高度道路交通システム(ITS)推進室長、家邉健吾国土交通省物流・自動車局技術・環境政策課自動運転戦略室長、須賀正志内閣府科学技術・イノベーション推進事務局参事官付企画官。
 さらに、トラック自動運転、自動運転シャトルなどのデモ、V2X DAY ONE DEPLOYMENT DISTRICT:アトランタ中心部1マイル四方エリアの公道にてV2Xアプリケーションのデモを行い、会期後も継続使用される技術・ソリューションを披露する。
 デモの内容は、①オンライン化された交通信号機とC―V2X路側機(RSU)の環境②路側機(RSU)からの情報受発信③交通信号情報及びCCTV画像ストリーミング、コネクテッド車両データをCirrusプラットフォームのAPIで提供④実環境のミラーリングによるサンドボックス環境を提供。8月27日(水)には、事故救急対応技術デモが予定され、V2X、交通情報提供、スマートデバイスなどの最新ITS技術デモを含む、無人運転車両による初期対応技術デモなどが行われる。
 現地イベントとしては、次世代ITSリーダー育成プログラム(Future Leaders Program)が予定されている。次世代を担う人材育成のため、世界中の大学生からITSによる社会課題に関する論文を募集し、アジア太平洋・米国・欧州から各1組の最優秀者を世界会議に招待し、8月27日(水)に表彰式を行うとともに、有識者との意見交換やキャリヤ相談などを行う。

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kobayashi
主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。