2025年10月10日(7866号)
OpenAIの最新動画生成AIモデル「Sora2」が話題だ
▼Sora2は、旧バージョンである「Sora1」の進化モデルとして、AIが物理法則を深く理解する「世界シミュレーター」としての役割をコンセプトに掲げている。従来のモデルではテキストの指示に合わせるため、物理法則を無視した動きや物体の変形を起こすことがあった。しかし新モデルでは、物理法則をより正確にモデル化して再現することで、成功だけでなく失敗も描画させる。映像だけでなく、そこに同期したリアルな環境音やセリフ、効果音といった音声も生成することができるのも特長で、映像と音声が一体となったより没入感の高いコンテンツを製作できるようになったという
▼このほか、自分や他人の顔を生成された動画に差し込むことができる新機能「Cameo」を搭載し、新プラットフォームである「Sora」で共有することもできるようになったという
▼発表を機に、SNSでは世界中で同モデルを活用して生成した動画の投稿があふれるようになった。問題はやはり同モデルを悪用した動きや著作権だ
▼本物と見紛うような人物やペットの動画を生成AIであることを明記せずに投稿し、注目を集めてる事例もある。本来生成物には本物と見分けるためのウォーターマークが付与されるが、これを意図的に外すソフトも出回っているという。アニメやゲーム等日本のコンテンツをそのまま利用するケースも増えている。新技術に対策が追いついていないのが現状のようだ。(K)