気象庁、6年能登半島地震アンケート調査結果

 気象庁地震火山部は、令和6年1月1日に発生した石川県能登地方の地震(最大震度7)について、当時の揺れの状況、緊急地震速報及び津波警報等の入手・活用状況に関するアンケート調査を実施し、結果取りまとめ公表した。
 気象庁では、これまで大きな揺れや被害を伴う地震が発生した際に、「気象庁震度階級関連解説表」に点検や、適切な防災行動や各種情報の」普及啓発の推進等への活用のため、当時の揺れの状況、緊急地震速報及び津波警報等の入手・活用状況に関するアンケート調査を実施してきた。
 今般、令和6年1月1日の能登半島地震に係るアンケート調査を実施したもので、各地の地震と揺れの感じ方及び被害状況との対応状況を確認した結果、「気象庁震度階級関連解説表」の記載内容と概ね整合的であったほか、緊急地震速報及び津波警報等を見聞きした時、多くの人が揺れから身を守る、津波からの避難を意識する等、適切な行動を取られていたことが分かった。
 気象庁は、今回の調査結果を踏まえ、引き続き、地震津波情報の適時的確な発表を行うとともに、地震や津波の特性等を踏まえた安全知識の普及啓発に努めていくとした。
 アンケート調査の回答結果の代表例は次の通りである。
 【揺れに関するアンケート】
 ◎固定していない家具の状況:固定していない家具について、その形状や置き場所によっては震度階級関連解説表の表現と一致しない場合もあるものの、震度が大きくなるにつれて、移動したものや倒れたもの、飛んだものが増えているという傾向がみられている。
 【緊急地震速報及び津波警報等のアンケート】
 ◎令和6年1月1日16時10分の地震に対する緊急地震速報を見聞きした時の行動:緊急地震速報を見聞きすることにより、「その場で身構えた」、「周囲から倒れてくる物がないか注意した」、「避難する準備をした」、「テレビ、ラジオ、携帯電話などで地震を知ろうとした」など、多くの人が地震の揺れから身を守る行動を取ったり、地震に関するより詳しい情報を入手しょうとされていた。
 ◎津波からの避難の意識:津波警報を見聞きして「避難しなければ危ないと思った」「念のため避難した方がよいと思った」と回答した人は合わせて約8割で、多くの人が津波警報の発表により、津波からの避難を意識していた。