ベトナムと水防分野等の協力促進 国交省、農業環境省との間で覚書署名・更新

 国土交通省とベトナム農業環境省は、水防災及び水資源管理など水分野に関する協力覚書に署名し、覚書を更新した。9月5日(金)に東京・霞が関の国土交通省において、中野洋昌国土交通大臣とチャン・ドゥツク・タン農業環境大臣が「日本国国土交通省とベトナム社会主義共和国農業環境省との間の協力に係る覚書」に署名=写真=したもので、今後も水防災分野における日本の技術・ノウハウの活用等を通じて、ベトナム農業環境省との協力関係を深めていくことになった。
 国土交通省とベトナム農業環境省(旧:農業農村開発省)は、2013年(平成25年)9月に「水防災及び気候変動適応策の分野における協力に係る覚書」を締結し、その後、覚書を更新しながら継続して協力を進めてきたが、2023年(令和5年)に署名・更新した現覚書に基づく協力期間が本年12月に終了するところ、日本の技術・ノウハウの活用に対するベトナム側のニーズが高いことから、覚書更新を行うこととした。
 これにより、災害リスク管理及び水に関する気候変動対策に関する内容で協力するとともに、「防災協働対話」等の協力活動を実施することになった。災害リスク管理及び水に関する気候変動対策に関する、協力の内容は次の通りである。
 ①計画、設計、建設、維持管理のための基準と規制②減災、水資源管理、水に関する気候変動対策を含む災害リスク管理のための運用:システム設計、技術交換、設備支援③暴風雨、洪水、フラッシュフラッド、地すべり、浸水、渇水、塩害、海岸侵食の防止、河川流域の統合洪水管理、ダム運用、運用しながらのダム再生、ダムの安全管理に関する技術適用④職員の向上⑤緊急事態における情報交換⑥緊急時の対応と安全性⑦減災を含む災害リスク管理のための財源の動員における経験の共有。
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 ※防災協働対話:防災面での課題を抱えた新興国等を対象に、関係機関とも連携し、平常時からの防災分野の二国間協力関係の強化を目的とした対話の取組み。