
台風第15号に伴い発生した突風状況公表 気象庁、機動調査班による現地調査結果発表
気象庁大気海洋部は、台風第15号の接近に伴い、本年9月5日に静岡県、茨城県等で発生した突風について、気象庁機動調査班(JMA Mobil Observation Team:JMAMOT)を派遣して実施した現地調査結果を公表した。現地調査の結果は次の通り。
【静岡県】
◎牧之原市から吉田市:12時50分頃、牧之原市静波から榛原郡吉田町大幡にかけて発生した突風の種類は竜巻とみられ、その強さは風速約75m/sと推定され、日本版改良藤田スケールでJEF3に該当する。
◎焼津市:13時00分頃、焼津市惣右衛門から下小杉にかけて発生した突風の種類は竜巻の可能性が高いと判断。その強さは風速約65m/sと推定され、日本版改良藤田スケールでJEF2に該当する。
◎掛川市:12時30分頃、掛川市浜野から大坂にかけて発生した突風の種類は竜巻の可能性が高いと判断。その強さは風速約55m/sと推定され、日本版改良藤田スケールJEF2に該当する。
◎伊東市:14時10分頃、伊東市吉田付近において発生した突風の種類は竜巻の可能性が高いと判断。その強さは風速約50m/sと推定され、日本版改良藤田スケールJEF1に該当する。
◎菊川市:12時50分頃、菊川市半済付近で発生した突風の種類は竜巻の可能性が高いと判断。その強さは風速約45m/sと推定され、日本版改良藤田スケールでJEF1に該当する。
【茨城県】
◎日立市:13時39分に日立市大みか町で発生した突風の種類は竜巻と認められた。その強さは風速約50m/sと推定され、日本版改良藤田スケールJEF1に該当する。
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※JEF1(39~52m/s):木造の住宅において比較的広い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、剥離する。軽自動車やコンパクトカーが横転、通常走行中の鉄道車両が転覆、道路交通標識の支柱が傾倒・倒壊、コンクリートブロック塀が損壊・倒壊する。
※JEF2(53~66m/s):木造の住宅において上部構造の変形に伴い壁が損傷、鉄骨造倉庫の屋根ふき材が浮き上がったり飛散する。普通自動車や大型自動車が横転、鉄筋コンクリート製の電柱が折損、コンクリートブロック塀が倒壊、広葉樹の幹が折損する。
JEF3(67~80m/s):木造の住宅において上部構造が著しく変形・倒壊、鉄骨系プレハブ住宅の屋根の軒先等が破損・飛散、鉄筋コンクリート造りの集合住宅において、風圧でベランダ等の手すりの変形、工場や倉庫の屋根ふき材の剥離・脱落、鉄骨造り倉庫の外壁材等の浮き上がり・飛散、アスファルトの剥離・飛散など。