令和7年の不正アクセス行為の発生状況等を公表 認知件数は前年比三割増の7190件 警察庁や総務省等
警察庁、総務省及び経済産業省は、不正アクセス禁止法の規定に基づき、不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況を公表した。公表された資料によると、令和7年の不正アクセス行為の認知件数は7190件で、前年から約34・2%増加した。
資料によると、不正アクセス後の行為として最も多いのは「インターネットバンキングでの不正送金等」(4747件)で、全体の約66%を占めている。次いで「証券会社での不正取引等」が急増(2件→1484件)している。
検挙件数は431件で、その手口の9割以上が他人の識別符号(ID・パスワード)を悪用する「識別符号窃用型」。その入手方法としては「パスワードの設定・管理の甘さ」や「フィッシングサイト」が目立った。被疑者層としては、年齢別では20代(91人)が最多で、次いで10代(81人)と、若年層が中心となっている。
被害を防ぐための留意事項としては、利用権者(ユーザー)としては推測されにくいパスワードの設定、パスワードの使い回しの禁止、フィッシングサイトへの警戒、二要素認証の積極的な利用を推奨。アクセス管理者(企業等)に対しては、脆弱性の管理、ID・パスワードの適切な管理(退職者のID削除など)、DMARC等の送信ドメイン認証技術の導入を呼び掛けている。
関係団体への届出や報告状況としては、IPA(情報処理推進機構)に対するコンピュータ不正アクセスの届出は109件あり、原因の約5割が「ID・パスワード管理の不備」や「修正プログラムの未導入」だった。
JPCERT/CCに対する不正アクセス関連の報告件数は6万8853件に上り、そのうちフィッシングに関する報告が3万4085件と大きな割合を占めている。
不正アクセス行為に対する技術の研究開発状況として、行政間では警察庁、総務省、経済産業省が連携し、「サイバー空間の状況把握・防御技術」や「Web媒介型攻撃対策」などの研究開発を推進。また民間・大学については、13の大学等と3つの民間企業が研究状況を報告している。具体的には、AIを用いた脆弱性探査、深層学習を用いた筋電位による個人認証、秘密分散技術を用いた情報漏洩防止技術などの研究等が進められているとした。
電気通信回線を通じて行われる電子計算機に係る犯罪の防止及びアクセス制御機能により実現される電気通信に関する秩序の維持を図るためには、不正アクセス行為が行われにくい環境の構築が必要となる。このため、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(不正アクセス禁止法)第10条第1項の規定に基づき、警察庁、総務省及び経済産業省は、不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況に関する情報を公表している。
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