A―PAB  新4K8K衛星放送開始4か月記者会見 

 一般社団法人 放送サービス高度化推進協会(A―PAB)は4月3日、「新4K8K衛星放送4か月~『別世界』は今~」記者発表会を開催した。 冒頭、登壇した福田俊男理事長が「発表会ですが、今1月下旬に開催し、わずか2月での開催となり、頻繁で申し訳ございません。 昨年12月1日に新4K8K衛星放送が無事スタートし、まずまずの滑り出しと申し上げていました。しかし、2月の受信可能機器は少し足踏み状態で、気を揉んでいるところです。番組の充実、機器類のラインナップの充実が2つの大きな課題となります。番組については、後ほど深田恭子さんからも少しご紹介いただきます。受信機はまだフルラインナップとはなっておりませんが、遠からずそうなる確信しております。これにより、視聴者の皆さんの選択肢がぐっと広がると思っております。 今年2019年は、ラグビーワールドカップなど国際的なスポーツイベント、9月には新しいBS放送の開始もありますので、今から楽しみにしています。量販店の皆さんの話では、来年のオリンピック・パラリンピックは、4Kもしくは8Kで見たいという人気は底堅いと聞いておりますので期待しています。じっくりあせらず、一歩一歩、これまで行ってきたことをさらに地道に普及促進を実施していきたいと思っております」と挨拶した。 A―PAB 理事 木村政孝氏が「新4K8K衛星放送 視聴可能機器普及状況、家電量販店等販売現場の状況」を報告した。まず、2019年2月までの新4K8K衛星放送視聴可能機器台数の集計値を述べ、2019年1月までは比較的順調に推移していたが、2月は足踏み状態にあると述べた。要因は様々あるが、一つには最も新しいテクノロジーに敏感なイノベーターと呼ばれる層の購入が一段落したことがあり、次の層であるアーリーアダプターの購入へとつなげていきたいという。さらに、量販店の話として、欲しいメーカーの欲しい機種がないというラインナップ不足や、待てば価格がもっと下がるとの期待から、買い控えしている声もあるとした。さらに、量販店では毎年1月下旬から、新社会人や新入学に合わせて新生活応援キャンペーンを実施しており、こちらの影響あると分析している。また、一部に4K放送はピュア4K番組があまりないとの話しが口コミで広がっていることも影響しているのではないかと述べた。この他、CATVについては予約は好調ながら、設置工事の日程調整が若干遅れている。しかし、対応するCATV事業者が増えると聞いており、今後順調に伸びていくのではとした。 続いてA―PAB 周知広報部 部長の重森万紀氏が「A―PAB市場調査 最新調査結果」、A―PAB 4K8K推進センター長 宇佐美雄司氏が「新4K8K衛星放送コールセンター状況、衛星放送用受信環境整備事業のお知らせ」を紹介した。 ◇ 4K8K推進キャラクターの深田恭子さんが登場し、新スポットCM、番組ガイド、番宣映像、紹介上映、各チャンネルの番組編成が紹介された。深田さんは4K放送について、世界遺産や列車の旅などの番組を見るとし、「自分がその空間にいるような気分になれます」と語った。ドラマなどで4K撮影されることについては「怖くないということはないですが、自分は視聴者でもあるので楽しみな面もあります」とし、4K撮影へ臨む場合にメイクなど特別な準備しますかという問いには「できる範囲で頑張りますが、あとは照明さん、カメラマンさん、お願いします(笑)」と述べた。 最後に質疑応答があり、各放送局のピュア4Kについて質問があり、民放では高い局は20%弱、4局平均で2ケタという。局によって違いはあるが、平均的に高めていくというよりは、「4Kウィーク」のような形で集中的かつターゲットを絞って実施していく方針なお、9月1日から新たに放送が始まるBS日テレ4Kは、9月に開幕するラグビーワールドカップを、地上波放送試合の中から4Kでも放送するほか、プロ野球の巨人戦などを予定。 NHKについては、BS4Kがピュア率100%で、8Kについても、お知らせなど短いものを除くと全て8K制作となっている。4月には4週連続の紀行番組「究極ガイドTV 2時間でまわる  」で、第1弾はヴェルサイユ宮殿、以下、日光、ローマのコロッセオ、厳島と続く。NHK BS4KとBS8Kで「ルーブル美術館・美の殿堂500年」を6月に放送。この他、8Kで制作/放送された「宝塚スペシャルシート」を、初めて4Kでも放送する。4月29日から5夜連続となる。