ITGマーケティング 外付けSSD「T7 Touch」内覧会を開催

 日本サムスン株式会社(東京都港区、金子根千社長)の販売特約店であるITGマーケティング(東京都港区、左京恒夫社長)はこのほど、USB 3.2 Gen 2(10Gbps)インターフェースに対応したセキュリティ機能搭載の外付けSSD「Samsung Portable SSD T7 Touch」の販売に先駆け、新製品内覧会を開催した。 T7 Touchは、最大転送速度1050MB/s PCIe NVMeテクノロジと USB 3.2 Gen 2インターフェースを組み合わせ、シーケンシャル読み出し/書き込み速度を最大 1050/1000MB/sまで向上させ、現行モデルの Portable SSD T5と比べて約1.9倍、外付けHDDと比べて約9.5倍の転送速度を実現した。2020年2月下旬より販売開始の予定。 最大のポイントは、指紋認証機能を搭載したことだ。現行モデルであるT5でもパスワード認証の機能は有していた。しかし、パスワード認証機能は、接続する機器(PCなど)に認証用アプリをインストールする必要がある。情報流出などが深刻化する中、企業の情報管理は厳しくなっており、その一環として決められたソフトやアプリ以外をインストールすることは難しくなっている。このため、パスワード認証機能をユーザーの機器にインストールしようとしても、非常に手続きが複雑だったり、インストール自体ができないケースも増えてきているという。  これにより、SSD側でセキュリティ機能を高めるニーズが強くなっており、ユーザーからも多数の要望を受けていた。今回搭載した指紋認証機能は、サムソンのスマートフォン「ギャラクシー」に使用されているものをベースにしているため、きわめて高い精度を有している。指紋認証の登録は、T7 TouchとスマホやPCを接続して行う。なお、指紋認証機能を有効するには、先にパスワード設定が必要で、指紋認証の登録は最大4つまで可能。 例えばユーザーにデータや映像などを持ち込む場合、予め指紋認証を登録したT7 Touchにデータや映像を保存する。その T7 Touchだけを持ってユーザー先でPCに接続し、指紋認証を行うことで、保存されたデータ映像を使用することができる。指紋認証はT7 Touch側で行うので、ユーザーの機器にソフトやアプリをインストールする必要はない。さらに、指紋認証の登録に使用した機器も不要だ。これにより、セキュリティ機能の向上と、ユーザーサイドでの利便性を両立させている。なお、従来の AES256 ビットハードウェア暗号化やパスワード認証も併せて使用することもできる。 内覧会では、実機を複数台展示し、指紋認証のデモを行っていたため、記者も実際に機能を体験した。指紋認証の登録はやや時間がかかったが、指紋の識別自体は高速かつ正確で、手を変えたり、指を変えると、瞬時にNG判定された。また、T7 Touchの放送局向けパッケージも参考展示していた。T7 TouchにUSB Type―C to AケーブルおよびUSB Type―C to Cケーブルと、専用収納ケースなどをパッケージ化したもの。まだ、需要があるかをマーケティング中のため、販売などについては未定とした。 充実の管理ソフトウェア 「T7 Touch」には Windows PCおよび Mac向けのソフトウェアプリインストールされており、パスワードや指紋の設定、最新ファームウェアへの更新ができる。また、Androidスマートフォンやタブレット向けのモバイルアプリをダウンロードすることも可能な他、同じパスワードでこれらの OS 間でのデータの受け渡しができる。 この他、古いPCを動作速度を向上させるため、HDDからSSDへの換装サービスなども紹介していた。