日本ケーブルテレビ連盟、「AJC―CMS」で『AI文字起こし』『多言語化』

 一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟(東京都中央区、渡辺克也理事長)は、ケーブルテレビ事業者で構成される地域・コンテンツビジネス推進委員会(丸山康照委員長)にて検討を行い、業界で広く利用されているAJC―CMS(全国コンテンツ流通システム)に「AI文字起こし」・「多言語化」機能を基本機能として機能拡張し、このほど運用を開始したと発表した。 「2030ケーブルビジョン」では、『地域DXで地域を豊かに、人々を笑顔に』をミッションとして掲げ、持続可能な地域づくり〝SDGsへの取り組み〟の推進により、地域とともに成長することを掲げた。この方針に沿って、ケーブルテレビ事業者が制作する番組や地方行政から委託された映像の情報アクセシビリティを向上させ、高齢者や障がい者に寄り添い、在日外国人や海外への情報発信を業界全体で推進するもの。 AJC―CMSはケーブルテレビ業界における映像コンテンツの流通を促進するために、連盟独自のシステムとして2012年に開発され、2019年に4K映像などさらに大容量のデータを高速で配信できるように機能強化してきた。 現在333社(ケーブルオペレーター304/サプライヤー25/その他メディア4)が利用している(全機能が利用できる有償利用者は、289社)。 『AI文字起こし』の機能は▽動画ファイルをAJC-CMSにアップロードすることによりAI文字起こし▽動画プレビューを閲覧しながら、字幕を修正・編集▽フレーズ登録機能により、地名や固有名詞などを登録し地域特性へ対応―など。 『多言語対応』の機能は、文字起しが完了した言語を多言語32ヵ国語に変換する。 生成されるものは▽字幕ファイル(srt、vtt、csvファイル)(字幕スーパー作成や、字幕放送を実施するための素材として活用できる)▽字幕付きWeb用動画(mp4ファイル)。(インターネットでの配信が可能となり海外も視野に幅広く情報発信してくことが期待されます) 利用条件・料金は▽AJC―CMSの有償利用者 289社(ケーブルオペレーター264/サプライヤー25)▽文字起こし・多言語化機能は利用事業者に対して従量制で課金▽文字起こし・多言語化(映像尺1時間当たり)200円(税抜き)▽利用促進支援策として文字起こし・多言語化機能は、2022年度年間/累計120時間まで無償利用時間など、導入初期の利用を促進するため利用促進施策も合わせて実施する。