
Locipoアプリ&在名4局の地上波データ放送で豊田市と情報連携スタート
名古屋に本社を置く民放5局(東海テレビ・中京テレビ・CBCテレビ・メ~テレ・テレビ愛知)が運営する動画情報配信サービスLocipo(ロキポ)アプリと、4局(東海テレビ・中京テレビ・CBCテレビ・メ~テレ)の地上波データ放送画面で、9月1日から愛知県豊田市が発信する情報の掲載がスタートした。
同情報連携では2024年4月から名古屋市と、今年8月から岐阜県七宗町と連携しており、豊田市のサービス開始により、計3市町と連携することとなる。
愛知県豊田市の担当者がパソコン上で入力した文字情報を、即時に4局の地上波データ放送画面、およびLocipoアプリに掲載するサービス。表示内容は平常時の広報情報に加え、緊急時には災害情報や避難所情報などを住民に届けることができる。
地上波のデータ放送画面へはテレビリモコンを操作することでアクセスできる。LocipoアプリはAndroid/iOSの各アプリストアからダウンロードすることで利用可能。地上波のデータ放送に、地域の自治体情報を掲載する取り組みは他エリアのテレビ局でも実施されているが、単局での実施が多く、放送エリアをカバーする複数局での取り組みは東海エリアが先行例となっている。
Locipoを共同運営する在名5局は、放送エリア(愛知・岐阜・三重)内の自治体にサービス導入を働きかけており、テレビやアプリを通して視聴者の皆様により地域の情報を届けられるよう取り組む。
電波タイムズの取材に対し、東海テレビ放送の古田直樹氏は、「Locipo運営5局では、昨年度(2024年度)から、東海3県の全ての自治体や自治体関係者(地方議員など)に順次、本サービスをご提案しているところです。
ご提案をさせていただいた自治体の中で、豊田市は市議会議員が関心を持ち、市議会での議論などを経て市が導入を決定し、サービス開始となりました。Locipo側から豊田市を選んで…という訳ではなく、広くご提案をしている中で関心を持っていただき決まったものです。
ちなみに、岐阜県七宗町は、データ放送がデータ放送で表示されていることを知って、在名テレビ局側に問い合わせがあり、導入を決めました。町役場が発信する情報がテレビのデータ放送に出るという点(テレビに情報が掲載できる価値)に意義を感じ、導入していただいております。
導入を決めた自治体からは、現代のネット社会のなか、スマホアプリでの情報発信に加え、普段デジタルデバイスを扱わない方々(例えば高齢者)に、各家庭にあるテレビのデータ放送で情報発信できる点などに有用性を感じていただいております。
今後については、現在、名古屋市・豊田市・七宗町以外に導入を決定している自治体はありませんが、前述のとおり、愛知・岐阜・三重の全ての自治体に本サービスを提案中です。中には前向きにご検討をいただいている自治体もあります。Locipoは自治体との連携や地域情報が集まるプラットフォームになることを目指していて、今後も積極的に自治体にご提案し、導入する自治体の拡大を図っていきます」と答えた。
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。