
LuckyFM、FMラジオ放送転換~AMラジオ放送を2026年2月から運用休止
LuckyFM茨城放送(茨城県水戸市、黒坂修社長)は、水戸市にあるAM放送の下国井送信所(1197kHz)を2026年2月1日から休止することを決定した。同社は、AM放送とFM放送で同じ番組を同時放送してきたが、AM放送の土浦、県西(旧関城町)の両中継局(いずれも1458kHz)を2024年2月1日からすでに休止しており、今回を含めAM放送は、3局すべて休止することになる。
AM放送の運用休止は総務省の特例措置に基づくもので、AM放送からFM放送への転換に向け、その影響を調べるのが目的となっている。
同社は、1963年4月1日にAMラジオ放送局として開局した。2011年の東日本大震災を受け、ラジオ放送の強靭化対策として、2015年8月からFM放送を開始し、AM放送と同じ番組を放送している。しかし、2023年に「AM局の運用休止に係る特例措置」が総務省から示され、1回目の適用として、2024年2月1日からAM土浦、県西両中継局の運用を休止。今回は2回目の特例措置で、AM下国井送信所が運用休止の対象局となった。
FM放送設備はAM放送設備に比べ、高い場所にあるため比較的災害に強く、FM放送の電波は波長が短いため室内に届きやすい性質を持っている。一方、AM放送施設は耐用年数を迎えており、FM放送への一本化によって経営基盤の強化を図り、県内唯一の民間県域放送としての責務を果たしていきたいと考えているという。
なお、FM放送のエリア世帯数は、AM3局のエリア世帯数に対し、カバー率100%を達成している。しかしながら、聴取者や地方自治体、関係機関などへの影響を考慮し、運用休止までの告知期間(制度では3か月以上)を5か月間とし、休止期間(制度では6か月以上)を8か月間とする。
今後、ホームページや番組での告知、関係自治体への説明などを通じて丁寧な周知徹底を図り、関東1都6県で無料で聴けるインターネットラジオ「radiko」の活用も呼び掛けていく。
AM放送の運用休止の告知期間と休止期間は以下の通り。
▽下国井送信所
告知期間:2025年9月1日~2026年1月31日
休止期間:2026年2月1日~2026年9月30日の予定(休止延長あり)
▽土浦、県西中継局
休止中 ~2026年9月30日(休止延長あり)
電波タイムズの取材に対し、「AM運用休止は、制度的には2025年12月1日から休止できますが、周知期間をできるだけ長くしたかったからです。
2026年9月30日以降の下国井送信所および土浦、県西中継局の扱いは、報告書を総務省に提出し、その結果次第での対応となります」(LuckyFM茨城放送)と答えた。
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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