民放連 定例会見で早河会長 民放とNHKによる中継局共同利用についてコメント
一般社団法人日本民間放送連盟(民放連、東京都千代田区、早河洋会長〈テレビ朝日会長〉)は18日、都内で今年最後の定例会見を開いた。
今年を振り返った早河会長は「5月に会長に就任してから、フジテレビ事案の対応に追われた。委員長、副会長、専務理事を委員とする人権尊重・コンプライアンス特別委員会、ジェンダー平等推進プロジェクトなどを設置した」と経緯を説明し、「人権尊重、コンプライアンスの徹底、ガバナンス強化の取り組みは不断の努力が必要。視聴者や広告主をはじめとするステークホルダーの信頼を二度と裏切ることのないよう、民放連としては引き続き、各種取り組みを進めていく」と言及した。
NHKと民放による小規模中継局を共同利用する計画に関して、総務省で開催された協議会で基本合意がなされた件について意見を聞かれた早河会長は「法律を改正したにも関わらず、何らかの事情でNHKが一方的にキャンセルしたことで、民放側は非常に驚いた。それが今回、合意に達したということで、私としては特段思うことはない。NHKの事情を追求するということより、今は中継局を順調に稼働させることが非常に大事だ」と述べるにとどめた。
また、NHK副会長の井上樹彦氏が来年1月に会長に就任することについては「今年11月に名古屋で開催した民放大会にゲストで来ていただいた時に井上氏と話をした。NHKの要職を歴任された方で、社内事情や諸問題をすべて把握されている方だと思う」と語り、「民放とNHKは長らく二元体制でお互いに切磋琢磨してやってきた。今後も有意義な関係でありたいので、機会があればいろいろなテーマで話をしてみたい」と語った。
また、来春開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について、国内での独占放送権を米動画配信大手ネットフリックスが獲得し、地上波での中継がなくなったことについては「子どもやお年寄りがワンタッチで熱戦の模様を見ることができず、入会しなければいけないということで視聴へのハードルが上がる。すべての人が情報にアクセスできるという見地に立つと、放送も何らかの形で関わるべきではないかと考えていた」と語ったが、ディレイ放送を含めた地上波放送の可能性については「なくなった」と明言し、「我々としては大会の成長に尽力してきたという自負もある」と無念さをにじませた。
この記事を書いた記者
- テレビ・ラジオ番組の紹介、会見記事、オーディオ製品、アマチュア無線などを担当
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