ブラックマジックデザイン、DaVinci Resolve 20・1を発表

ブラックマジックデザインは、DaVinci Resolve 20・1(=画像=)を発表した。今回のメジャーアップデートでは、macOS版のDaVinci Resolve Studioに、Apple Immersive Videoワークフローのサポートを追加。これにより、新製品Blackmagic URSA Cine Immersiveカメラで撮影したApple Immersive Videoの編集、カラーグレーディング、VFX作成、空間オーディオミキシング、書き出しが簡単に行える。
 macOS版のDaVinci Resolve Studioは、Apple Immersive Videoの編集、カラー、VFX、オーディオポストプロダクション、書き出しに対応した、世界で唯一のソリューション。URSA Cine Immersiveカメラで収録したステレオスコピック8K 90fpsのBlackmagic RAWファイルのデコードと再生をサポートしており、編集からApple Vision Proでの再生まで、完全なワークフローを提供する。2Dプロジェクトで慣れ親しんだ業界標準のツールも、3Dイマーシブビデオ用にアップデートされており、そのまま使用できる。新しいプロジェクト設定により、すべてのページでApple Immersive Videoを使用できる。これには、あらゆる標準モニターで作業内容を確認できるイマーシブ・ビデオビューア、アップデートされた空間オーディオエディターのほか、Apple Vision Proで視聴するためのApple Immersive Videoを書き出す機能も含まれている。
 エディットページでは、URSA Cine Immersiveカメラで収録したファイルを、他のあらゆる2Dメディアの場合と同じように、慣れ親しんだドラッグ&ドロップ形式のインターフェースで扱える。新しいイマーシブビューアは、イマーシブビデオを、元の状態、LatLongに変換した状態、または画面上でパンできるビューポートビューに変換した状態で表示可能。360度の背景トラックを追加して、投影されたイマーシブ映像の外側に表示させることもできる。
 URSA Cine Immersiveで収録したファイルをカラーページで扱う際は、プライマリーカラーコレクションツールのすべてと、セカンダリーカラーグレーディングツールの一部を使用可能。エッジマスクなど、3Dパレットの新しいツールでは、URSA Cine Immersiveで撮影した映像の視野を調整して、フレームに映り込んでしまったマイクなどのアイテムをショットから除外できる。また、エッジマスクでは、マスクのブレンド率を調整して、投影空間から背景への移行を滑らかにできる。
 Fusionページでは、視野全体を横切るような3Dタイトルや放送グラフィックを作成したり、USDファイルを使用して、イマーシブ映像で本格的なハリウッド級のエフェクトを作成できる。パッチャーや歪みなど既存のツールもアップデートされており、イマーシブ映像でシームレスに使用可能。イマーシブパッチャーは、レンズ空間イメージを平坦化されたイメージに変換するので、パッチやペイントが可能で、グラフィックやテキストも追加できる。レンズ空間に変換して戻せば、元のカメラのレンズ空間イメージに適切に合成可能だ。Fusionページでイマーシブワークフローにより作成された3Dイメージまたは合成は、Fusionページのバーチャル3D空間からタイムラインのイマーシブレンズ空間に自動的に変換される。タイムラインのタイトル作成は、レンズ空間補正、およびタイトルテンプレート用のコンバージェンススライダーが追加されたことで簡易化された。
 また、DaVinci Resolve Studio 20・1では、イマーシブなApple Spatial Audio Format(ASAF)サウンドトラックのミキシングとマスタリングも可能。Fairlightは、7次までのアンビソニックバスに加えて、オブジェクトおよびチャンネルとの統合的なネイティブ操作を完全サポート。3DパンナービューはASAF用に強されており、オブジェクトの位置、向き、空間シミュレーションを含めて、3D空間でサウンドを自由に配置できる。既存の3Dオーディオフォーマットを読み込んで、Apple Vision Pro用のASAFにリミックスすることも可能だ。
 Apple Immersive Video用に特別に設計された固定式のカスタムレンズシステムを筐体に予め搭載している。センサーは両目それぞれが8160×7200解像度で、ピクセル単位の同期と驚異的な16ストップのダイナミックレンジに対応しており、撮影監督は90fpsのステレオスコピック3Dイマーシブ・シネマコンテンツを1つのファイルに収録可能。Blackmagic URSA Cine Immersiveは、世界各国のBlackmagic Designオフィスで先行予約できる。