「ケーブルコンベンション2025」「ケーブル技術ショー2025」開会式を開催(1)

 「ケーブルコンベンション2025」の開会式は、7月24日午前10時から東京国際フォーラム「ホールB5」で開催された。主催3団体の代表及び来賓として川崎ひでと総務省総務大臣政務官、小池英夫NHK専務理事、イ・ジュンヒ韓国ケーブルTV放送協会(KCTA)副会長が登壇した。
 主催者3団体を代表して今林顯一・一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟理事長が次のように主催者挨拶を行った。
 1955年、群馬県の伊香保町において、山間部の難視聴対策としてケーブルテレビが産声を上げました。地域のために電波を届けたいという住民の熱意と技術者たちの創意工夫が結集したものです。今年はそれから70年目の記念の年にあたります。
 その間、地域の情報通信インフラとして、放送通信だけでなく、防災、教育、地域振興など、各方面にその役割を広げてきました。日本では年々人口減少、高齢化が進んでおり、人手不足も深刻化しています。また、地震や風水害、山火事など最近では災害も多発しており、経済成長が停滞する中ではありますがこうした課題への対処は待ったなしとなっています。
 私どもは地域の情報通信インフラの礎の上に、生成AI、IoTといった最新の技術革新の成果を活用すれば、地域社会の活性化、あるいは災害対応といった課題解決は可能になると考えています。実際各地域のケーブルテレビの事業者の皆さんが取り組みを開始しており、成果を上げつつあります。
 そのスピードを上げて効果を広げていくためには、関係の皆さまの一層のご協力、そしてこれまでお付き合いのなかった世界の方々のご協力も必要になると考えています。ケーブルテレビの原動力はなんといっても、地域とともにあるという精神でございます。ケーブルコンベンションのテーマ「PASSION! ~ケーブルテレビがひらく、地域と暮らしの未来のカタチ~」、それからケーブル技術ショーのテーマ「POTENTIAL ~ケーブルテレビがもたらす地域課題解決への力~」、この2つには、その精神とともに多くの方々と手を取り合って地域を豊かにしたいという思いが込められています。
 コンベンション、技術ショーでは、これからの地域社会をどう切り開いていくか。こういったことを考える数々のセミナー、技術展示などをご用意しています。今年はベストプロモーション大賞に加えまして、昨年まで9月に開催していました日本ケーブルテレビ大賞 番組アワードの贈賞式を同時に行うこととしました。地域密着の視点、創意工夫で制作された番組やプロモーションの数々は、まさに業界の情熱の証です。また、業界の未来を担う若者たちによる「2030未来への提言最終選考会」、広く関係者の交流の場として設けられています情報交流会も本日開催です。業界横断的な意見交換を期待いたします。   

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。