ケーブル技術ショー開催レポート マスプロ電工(1)

 マスプロ電工は、「ケーブル技術ショー2025」に出展し、行政からの情報や災害時の緊急情報を伝える『ケーブルラジオシステム』をメインに、防災の備えに役立つ機器として、スマホ充電、サイレン、長期間保管対応の『手回し充電テレビ・ラジオ』や、長寿命で安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した『ポータブルバッテリー』などを展示した。

 『ケーブルラジオシステム』では、ケーブルラジオ「CR3CA」の実機を展示した。同社は『ケーブルテレビ網を利用したFM音声告知放送システム』を提案している。これはケーブルテレビ網のFM帯域を利用して任意のエリアへの情報伝達や災害時の緊急情報をより確実に伝えることができる告知放送システム。ケーブルテレビ局からの起動信号を受信すると、ケーブルラジオ端末が強制起動して、音声での告知や本体前面の液晶画面などに告知情報を文字メッセージで伝えることができる。災害時の緊急情報や地域に密着した身近な情報を、ケーブルテレビ局のセンターより各家庭などに設置されたケーブルラジオ端末へ音声配信する。

 ケーブルラジオ「CR3CA」は、告知放送が多くの人へ確実に届くよう様々な機能を搭載している。主な特長は▽液晶画面搭載=放送中に告知放送の種別を液晶画面で確認することができる▽自動起動=電源が入っていなくても、告知放送を受信すると自動で起動する▽LED点滅=告知放送の受信を視覚的に知らせる▽自動録音=録音指定された告知放送を端末に録音することができる▽停電時使用可=電池を内蔵しているので停電時でも使用できる。

 「ポイントは、非常時で停電していても電池を内蔵しているので使用できることです。ケーブルラジオはACアダプター、電池の2電源で動作します。普段はACアダプターで動作し、停電した場合には電池での動作に自動で切り換わります。FM無給電受信機器をケーブルラジオと合わせて設置することで、宅内が停電しても場合でも情報受信が可能です。『ケーブルテレビ網を利用したFM音声告知放送システム』は、近年の防災意識の高まりもあって、自治体への導入実績が増えてきました」(マスプロ電工)。

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。