シャープがケーブル技術ショーに空気清浄機(3)

 人々にとって常に身近な場所にある発話家電が、同サービスに対応することで、より効果的に情報を伝達することが可能となる。
 シャープは、多くの人が日常で使用する生活家電を活用した防災研究に取り組んでいる。AIoT家電を活用した防災情報の伝達や同家電から得られる情報を利用した公的機関での災害対応活用について国立研究開発法人防災科学技術研究所(防災科研)と検討を重ね、2023年には茨城県つくば市での実証実験を行うなど社会実装を目標としている。
 【シャープの研究成果(一例)】▽AIoT家電のデータ活用=災害時はAIoT家電のネット接続率データを収集し、地域の異常(停電・通信断状況など)を見える化する。地域の異常をネット接続率の変化から推定することができる。
 ▽生活家電の発話機能を活用した情報伝達=シャープの家電製品は一部製品を除き、音声発話機能を搭載している。こうした発話家電を活用することで、自治体から避難が必要な地域の人だけに情報伝達を行うことが期待されている。発話機能を活用した情報伝達については、2023年につくば市にて実証実験を実施した。
 ※「AIoT」:AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせ、あらゆるものをクラウドの人工知能とつなぎ、人に寄り添う存在に変えていくシャープのビジョン。

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。