上田ケーブルビジョンなど、青木村で防災情報配信アプリ
上田ケーブルビジョン(UCV、長野県上田市、母袋卓郎代表取締役社長)およびジャパンケーブルキャスト(JCC、東京都千代田区、大熊茂隆代表取締役COO)は、長野県青木村(北村政夫村長)に対し、地域・防災情報配信アプリ『JC―Smart』を提供し、『あおきナビ』の名称で住民向けの運用を開始したと発表した。
青木村が推進する「情報通信ネットワーク等高機能化促進事業」の一環として実施されたもので、UCVが運営するコミュニティチャンネル『あおきチャンネル』内において、JCCが提供するデータ放送サービス『JC-data』と、『あおきナビ』、音声告知端末『あんしんライト』、IP告知端末『しらせあい』を連携させ、住民への多様かつ重層的な情報配信を実現するもの。
『あんしんライト』は販売元のTOPPANデジタルを通じて、JCCが青木村に提供を行っている。 青木村では『あおき安心スピーカー(あおスピ)』の名称で展開している。
『しらせあい』は京セラみらいエンビジョンが製造、提供を行っている製品。青木村での2026年度運用開始に向けて、整備を進めている。
青木村では、近年の災害リスクの高まりを受け、住民への迅速かつ確実な情報伝達手段の強化が重要な課題となっていた。2025年4月以降、テレビ向けデータ放送およびTOPPANデジタルが提供する『あんしんライト』による配信を開始しており、今回の『あおきナビ』の導入により、外出先やスマートフォン上でも情報を受け取れる体制を整備した。これにより、世代や生活環境を問わず、より多くの住民に必要な情報を届けることが可能となる。
これらのツールは『JC-data』と連携して一元管理されるため、自治体職員の業務負担の軽減や効率化にも寄与する。
『あおきナビ』で提供される主な情報は次の通り。
▽「Lアラート」や気象・防災情報と連携した安全・安心情報▽役場や村内の機関・団体(社会福祉協議会、観光協会等)、UCVからのお知らせ▽村内12地点のピンポイント天気(3時間/週間)、道路・河川の定点カメラ画像▽告別式情報、ゴミ出しカレンダー、地域イベント情報、地区回覧板▽バス時刻表、飲食店・観光施設の案内、図書館の貸し出し本の検索・予約▽災害時の避難所検索(『全国避難所ガイド』(ファーストメディア提供)連携/全国17万カ所に対応)。
今後は、2025年度内を目途に「施設予約機能」や「住民投稿機能」などの拡充を予定しており、地域内の連携促進およびコミュニケーションの活性化にも繋げる。
UCVおよびJCCは、今後も青木村と連携し、テレビ・スマートフォン・音声端末・IP告知端末などを有機的に活用しながら、地域の特性に応じた情報伝達体制の整備を進めるとともに、災害時の迅速な情報提供と平時の利便性向上の両立を図り、住民一人ひとりが安心して暮らせるまちづくりに貢献する。
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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