TBSラジオ「えんがわ」presents映画『うぉっしゅ』公開直前スペシャル試写会開催

研ナオコが認知症を患う祖母役を熱演

 

TBSラジオ『えんがわ』presents 映画『うぉっしゅ』の公開直前スペシャル試写会が28日、UDXシアター(東京・秋葉原)で開催された。

 

前作『安楽死のススメ』で「安楽死」というシリアスなテーマをコメディタッチで描いた岡﨑育之介監督。今回手掛けた『うぉっしゅ』でテーマにしたのは「介護」。ともすれば暗くなりがちな題材を、岡﨑監督は彩り鮮やかに描き、見終わった後に心地よい余韻と感動を残す作品に仕上げた。

 

試写会には岡﨑監督と、TBSラジオ「金曜ワイドラジオTOKYO『えんがわ』」パーソナリティの玉袋筋太郎、外山惠理(TBSアナウンサー)が登壇。永六輔を祖父に持つ岡﨑監督と、永のラジオ番組に長く出演してきた外山アナウンサーは旧知の間柄で、また岡﨑監督は「いつも『えんがわ』を聴いている」とのことで、上映後に行われた3人のトークショーは和やかに進行した。

 

本作は、風俗店で働く孫娘と祖母のふれあいを描くハートフルコメディ。研ナオコが認知症を患う祖母・紀江役を熱演する。玉袋は自身の体験を踏まえ、「肉親の認知症はショックで受け入れ難いが、一方で嫌なこと、辛いことを忘れる能力は逆にすごい」と語った。岡﨑監督がこの映画で提示した、記憶がないことはもしかしたら日々新しい気分で過ごせることかもしれない、というポジティブなメッセージと重なる話となった。

 

研に主演をオファーするに当たり「断られても仕方ない」と思っていたという岡﨑監督。しかし返ってきた答えは「妥協するなら出演しません。演技に納得できない時、遠慮せずNGを出してくれるなら出演します」というものだった。制作費も潤沢ではなく、十分な出演料も払えない中、大ベテランからの思いがけない返事に岡﨑監督は恐縮しつつも感激。研から提示された条件通り、演出に一切の妥協をせず、撮影は行われたという。

 

研のほかにも、ダブル主演の中尾有伽をはじめ、中川ゆかり、西堀文、嶋佐和也(ニューヨーク)、髙木直子、赤間麻里子、磯西真喜らが出演。彼らが映画の中で存在感を放ち、物語を一層味わい深いものにしている。外山アナウンサーは「役者さんの名前を、あんなに真剣にエンドロールで確認したのは初めてかも」と語っていた。

 

岡﨑監督は「観終わったあと、家族や大切な人に久しぶりに電話してみようかな、そんなきっかけになったらこの映画を作った意味があります」と語っていた。

 

作品概要

映画『うぉっしゅ』

出演】中尾有伽、研ナオコ、中川ゆかり、西堀文、嶋佐和也(ニューヨーク)、髙木直子、赤間麻里子、磯西真喜

監督/脚本/企画】岡﨑育之介

配給】NAKACHIKA PICTURES

公開日】5月2日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座他全国公開