
NHK連続テレビ小説「あんぱん」朝田羽多子役の江口のりこさんがコメント
「自分の体の中に“今田美桜を見守る”という免疫がもうすでにあるんです」
現在、第6週が放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。主人公・朝田のぶ(今田美桜)の母・羽多子は、朝田家を支え続ける、家庭的で趣深い女性だ。家族の笑顔が喜びで明るくてたくましく、子どもたちには平等に接している。
そんな羽多子役を演じている俳優・江口のりこさんのオフィシャルコメントが届いた。
――江口さんは羽多子という人物をどう捉えていますか?
まずオファーを受けたときに、どう考えても私は朝ドラのお母さんっぽい感じはないので、なんでだろうと思いました(笑)。羽多子は、たくましくてやさしいお母さんです。家のことを守りつつも、夫である結太郎(加瀬亮)さんが言っていた「女子も遠慮せんと大志を抱け」という思いを大事にしていて。娘3人に好きなことがあれば、その道に進めるようにサポートし、いつも後ろから見守っている。そんな感じがしますね。
―――第1週で夫・結太郎が亡くなってしまい、その後、第5週と第6週の中で、結太郎が出張に行くたびにくれた手紙について話す場面がありました
第1週の木曜で亡くなってしまい、びっくりしました。羽多子としては、もちろん悲しいけれども、まずはそれよりも生活をどうにかしなくてはいけない。小さい子どもが3人いて、悲しむ暇がない。どんな夫婦だったのかというのは、今も想像するところではあるんですが…。
というのも物語上、結太郎さんと直接話したのは「出張ご苦労さまでございました」「お気をつけて」「行ってらっしゃい」くらいしかないんですよ。でもきっと、結太郎さんが出張先で羽多子を思いながら手紙を書く時間は、唯一ゆっくりできる時間だったんだろうなと。羽多子にとっても、その手紙を読んでいる時間が、一番豊かな時間だったんだと思います。帰ってきたらきたで、生活に飲まれてしまいますし、離れている時間が二人の愛情を強くしていったのかもしれませんね。
――屋村草吉(阿部サダヲ)の助けもあり、羽多子は朝田家でパン屋を始めることができました
屋村さんは風来坊なのに、こんなに長い間、朝田家でパンを焼いてくれて。不思議ですよね。でも、屋村さんがいなかったらパン屋はできていないですし、羽多子は屋村さんをすごく大事にしていると思います。
パン屋を演じるにあたって指導してくださっているパン職人の竹谷さんという方がいるんですが、竹谷さんが焼いたパンが本当においしいんですよ。今まで味わったことのないような深い味のパンで。それを食べられるのがうれしいです。
――娘・のぶへの思いと、演じる今田美桜さんの印象について教えてください
のぶって本当にいい子なんですよね。自分のことだけを考えているのではなく、いつも家族のことを考えていて。なので、自分の子どもでありつつ、羽多子を助けてくれる人という感じもあるんですよ。朝田家はのぶが照らしてくれている気がします。
美桜ちゃんは、数年前にドラマでご一緒させていただいて。そのときは、私が美桜ちゃんの上司で、彼女の成長を見守るという役どころだったんです。だから、自分の体の中に“今田美桜を見守る”という免疫がもうすでにあるんです(笑)。とても素直で誠実な方なので、のぶ役にピッタリだなと思いますし。見ているだけで羽多子の気持ちになれるので、美桜ちゃんのお母さん役をやらせてもらえるというのは、すごくうれしいなと思います。
この記事を書いた記者
- テレビ・ラジオ番組の紹介、会見記事、オーディオ製品、アマチュア無線などを担当