
NHK連続テレビ小説「あんぱん」原豪役の細田佳央太さんがコメント
「蘭子さんと豪の思いが通じ合うシーンは、台本を読んだときから感動的なシーンだと感じていました」
現在、第6週「くるしむのか愛するのか」が放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。主人公・朝田のぶ(今田美桜)の実家、朝田石材店で働く原豪は、親方・釜次(吉田鋼太郎)のことを尊敬してやまない、若き石工だ。 朝田家の一部屋に住まわせてもらっている豪だが、彼の元に召集令状が届く…。
そんな豪役を演じている俳優・細田佳央太さんのオフィシャルコメントが届いた。
――細田さんは、豪の人物像をどう捉えてお芝居に臨んでいますか
自分から言葉を発することはありませんが、朝田家の皆さんに常に寄り添う心を持っている人物ですね。セリフがそこまで多くないので、直接会話に入っていなくても、それに対しての反応で豪の感情の変化を見せていかなければならないと思っています。クランクインが第6週のヤムさん(阿部サダヲ)と釣りをするシーンだったのですが、最初にあのシーンを撮影できたことで、豪の全体的な方向性が決まった感じがします。阿部さんとのお芝居も安心できて、緊張せずに臨めましたし、とても印象深いシーンです。
――師匠である釜次は、豪にとってどんな存在だと思いますか
第二のお父さんだと思います。セリフに「読み書きも、尺の使い方も、石のことも、全部、親方から教わりました…親方が、わしの学校でした」とありましたが、それ以上に、この時代の男としての振る舞い方を教わっているような気がします。
吉田さんはとにかくアドリブで遊びを入れてくださる方で。特にリハーサルだと、毎回変えてこられるんですよ(笑)。返せないのが悔しいくらいすてきなものを投げてくださるので、勝手に反省していることが多いです。ついていくのに必死ですが、そのやりとりも楽しいですし、本当に師匠と弟子のような感じですね。
――蘭子(河合優実)に思いを寄せていた豪ですが、どのようなところに惹ひかれていたと思いますか
蘭子さんは何よりも家のことを一番に考え、家族を大事にしている方です。しっかりしていて面倒見がよく、視野が広い。そんなところに惹かれたんだと思います。第5週で岩男(濱尾ノリタカ)さんが蘭子さんに結婚を申し込みに来ましたが、豪としてはもう心臓がバックバクで(笑)。そのあと出勤する蘭子さんが作業場の横を通るときに、演出の方から「石をたたく音で感情を表現してほしい」と言われ、豪の動揺を音で表現した場面もありました。
――豪に召集令状が届き、みんなで壮行会を開きます。その後、蘭子とお互いの気持ちを伝え合う場面もありました
この時代、戦争に行くことはとても誉れのあることで。豪としてはネガティブな感情はありませんが、唯一の心残りは蘭子さんとの仲をそのときにはまだ縮め切れていなかったこと。だからこそ、蘭子さんと豪の思いが通じ合うシーンは、台本を読んだときから感動的なシーンだと感じていました。
蘭子役の河合さんとは三度目の共演ですが、一緒にお芝居をしていると、より集中して意識を広げないといけない瞬間がたくさんあり、すごく背筋が伸びる感覚があります。それが楽しいですし、刺激をもらえる方です。このシーンの撮影も、河合さんとのお芝居で生まれるものに従おうという気持ちだったので、細かいことや方言すらも一切気にせずに臨みました。羽多子(江口のりこ)さんから「豪ちゃん、蘭子をよろしゅうお願いします」というセリフを受けますが、そこで初めて朝田家の家族の一員になれた気がして、こみ上げてくる感情がありました。戦争もありますし、物語の中でそれぞれの苦難もたくさん描かれていますが、その中でこのシーンが輝いて見えていればいいなと思います。
■2025年度前期 連続テレビ小説『あんぱん』全26週(130回)
[総合](月~土) 午前8時~8時15分ほか(土曜日は1週間の振り返り)
[BS][BSプレミアム4K](月~金) 午前7時30分~7時45分
【作】中園ミホ
【音楽】井筒昭雄
【主題歌】RADWIMPS「賜物」
【語り】林田理沙アナウンサー
【制作統括】倉崎憲
【プロデューサー】 中村周祐 舩田遼介 川口俊介
【演出】柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉
この記事を書いた記者
- テレビ・ラジオ番組の紹介、会見記事、オーディオ製品、アマチュア無線などを担当