東北新社 「牙狼<GARO>」20周年記念 特別展示会「魔戒録」渋谷で開催中

初公開資料と貴重な撮影アイテムを展示

 

東北新社(東京都港区、小坂恵一社長)は、同社が製作するオリジナルコンテンツ「牙狼<GARO>」が、今年10月に誕生20周年を迎えたことを記念し、シリーズの軌跡と進化を振り返る特別展示会「牙狼<GARO>20周年 魔戒録」を東京・渋谷の西武渋谷店モヴィータ館6・7階で開催している。

 

「牙狼<GARO>」は、人間を襲う魔獣ホラーと「黄金騎士ガロ」と呼ばれる守りし者の戦いを描く物語。2005年10月からテレビドラマ『牙狼<GARO>』が放送され、そのダークでファンタジックな世界観、日本屈指のCGやVFX技術を駆使したスタイリッシュな映像美、華麗でダイナミックなアクションが高く評価され、深夜での放送ながら幅広い人気を獲得した。テレビシリーズに留まらず、劇場版映画、スピンオフドラマ、アニメシリーズ、舞台、さらに遊技機やフィギュア、玩具、ゲームなど、多彩なメディアミックスが展開され、幅広い世代に支持されている。

 

20年の歴史を貴重な品々で俯瞰

 

今回の特別展「牙狼<GARO>20周年 魔戒録」では、「牙狼<GARO>」シリーズを制作する東北新社が、作品の世界観と魅力をより多くのファンに届けるべく内容の監修を行うなど全面的に協力している。会場には、過去の名シーンやキャラクターを振り返るストーリーコーナー、実際に撮影で使用されたスーツ、武器、小道具など、ファン垂涎の貴重品の展示とともにスタッフや関係者によるコメント、初出しの秘蔵資料が展示されている。さらに「牙狼<GARO>」シリーズ最新作として10月17日から全国劇場公開される映画「牙狼<GARO> TAIGA」の撮影で実際に使用された小道具や、主人公・牙島大河の衣装などを初公開している。また、2024年にテレビ放送された「牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者」の第1話に登場したホラー「シャウラス」と「レグレージ」の頭部が初公開されているのも注目ポイントの一つだ。

 

Ⓒ2025 雨宮慶太/東北新社

 

Ⓒ2025 雨宮慶太/東北新社

 

Ⓒ2025 雨宮慶太/東北新社

 

Ⓒ2025 雨宮慶太/東北新社

 

劇場版最新映画が17日から全国公開

 

最新作の「牙狼<GARO> TAIGA」は、「牙狼<GARO> -月虹ノ旅人-」(2019)から約6年ぶりにシリーズの原作者である雨宮慶太氏が監督・脚本を務めた作品。主人公の魔戒騎士・冴島大河を俳優の北田祥一郎が演じる。かつて故・渡辺裕之氏が演じた冴島大河は、「牙狼<GARO>」(2005)の主人公・冴島鋼牙の父として作品に度々登場し、ホラーと熱戦を繰り広げた。その雄々しい姿は「牙狼<GARO>」ファンから根強く愛され続けている。「牙狼<GARO> TAIGA」では、これまで明かされてこなかった若き日の大河の姿と活躍が描かれており、20年間続いてきた「牙狼<GARO>」シリーズに込められた想いを継承しながら、新たな未来を目指す制作陣の意気込みが込められている。

 

レジェンドクリエイターが作品を語る

 


(左から)YOU-KO氏、川上登氏、中田彰輝氏、Amazing JIRO氏

 

東北新社では、「牙狼<GARO>20周年 魔戒録」の一般公開に先がけて10月2日、報道陣向けの内覧会を会場で開催した。内覧会には、劇中に登場するホラーの造形や特殊メイクなどを担当したAmazing JIRO氏(特殊メイクアップアーティスト/クリエイティブディレクター、有限会社 自由廊代表)、特殊メイクや造形を手掛けた中田彰輝氏(株式会社ZOMBIE STOCK代表)、衣装デザイン・彫金・革造形を担当した川上登氏(有限会社JAP工房代表)、衣装デザインを担当したYOU―KO氏(有限会社JAP工房)が登壇し、作品への思いや新作映画についてコメントした。

 

YOU-KO氏は、放送・上映が終わった特撮作品の衣装や小道具が未だに数多く残されていることについて「初期シリーズの美術を担当された方が本当に大切に保存・管理してくださったので、今回の展示会が実現しました。私たちが今、その伝統を引き継いでいるのですが、最初の物が残っているのはとてもすごいことです。ほかにも数多くありますので、2回目、3回目もできますよ」と話した。

 

川上氏は「雨宮監督はビジュアルのイメージをしっかり持っておられますから、我々が造ったものについてはチェックが非常に厳しいです。ただ、監督に言われたものをそのまま造ってもダメで、いかに監督が持つイメージの上をいくようなものを具現化できるかが重要です。そういう意味では、僕ら的にも造ったものへの思い入れが強いですし、映像の中に登場したものが実際に目の前で見られることはファンの方たちにとっては嬉しいと思います」と本展の意義を語った。

 

中田氏は「目の前でよく見ていただければ分かりますが、展示しているものは実際に撮影で使われたため、相当年季が入っています。見てくださる方には、過酷に使われたんだと気づいていただいたり、キャラクターの歴史を感じていただければいいのかなと思います」と見どころをコメントした。

 

『牙狼<GARO> ハガネを継ぐ者』より「牙狼<GARO>」の制作チームに加わり最新作『牙狼<GARO> TAIGA』でも造形や特殊メイクを手がけたAmazing JIRO氏は展示物を見た感想を「とにかく圧倒されました。20年経っても色あせていないし、逆に時間が経って重厚感が増しているんじゃないかと。そういう歴史や重みを引き継いでいくことに身が引き締まる感じがしました」と話した。

 

また、最新作『牙狼<GARO> TAIGA』について、川上氏は「青龍、朱雀、玄武、白虎という新たなキャラクターも登場します。ネタバレになってしまうので、ここではあまり話せませんが、これまで作品をずっと見てこられた人には思わず考察をしたくなるような素敵な脚本になっていると思います。とにかく20周年にふさわしい作品になっています」とアピール。

 

中田氏は「僕たち以外にも本当に多くのスタッフが制作に携わっています。さらに新しいメンバーも増えていて、美術や造形などでも技術が次の世代に継承されています。それがこの20周年を記念したこの展示会と映画がリンクしていると思うので、少しでもそれを意識して見ていただけるといいのかなと思っています」と新作映画と本展示会の意義を話していた。

 

イベント概要

タイトル:「牙狼<GARO>20周年 魔戒録」
会場:西武渋谷店 モヴィーダ館6・7階(東京都渋谷区宇田川町21-1)
期間:10月3日~10月26日まで
時間:11:00~21:00(最終入場 20:30)