
WOWOW 連続ドラマW「1972 渚の蛍火」完成報告会 高橋一生、青木崇高、平山秀幸監督が登壇
本土復帰目前、混沌とした沖縄で繰り広げられるクライムサスペンス!
WOWOWはこのほど、10月19日から放送する「連続ドラマW 1972 渚の蛍火」の完成報告会をWOWOW放送センター(東京都江東区)で開催した。報告会には、出演者の高橋一生、青木崇高と平山秀幸監督が登壇した。
作家・坂上泉の同名小説が原作の本作は、本土復帰直前の沖縄が舞台。現金輸送中の銀行車両が何者かに襲撃され、100万ドルが奪われる事件が発生。円とドルの交換期限が迫る中、この事件が重大な外交問題に発展しかねないと憂慮した琉球警察は、事件を秘密裏に解決するため特別対策室を設置する。復帰まで残された猶予が18日間と迫る中、琉球警察の刑事、真栄田太一(高橋一生)、与那覇清徳は犯人と金の行方を追跡する…。
「いといろな背景が描かれますが、娯楽作品として楽しんでいただければ」
主人公・真栄田役を演じる高橋は、原作と脚本を読んだ感想を「当時の社会的背景が非常に緻密に描かれていて、それをどのように映像に変換するのかを考えなければいけませんでした。演じる上で真栄田太一が1972年の沖縄で生活していたことをいかに落とし込むか、そこを意識して現場に入ったことを記憶しています」と独特な表現で役への向き合い方を語った。
「熱を持って突っ走って、演じました」
エリート刑事の真栄田をライバル視し、嫌悪を剥き出しにする与那覇を演じる青木は、役作りについて聞かれると「この顔なので8割くらいは仕上がっています」と笑いをとり、「沖縄の時代背景をセリフで言う部分があったので、コザ暴動や米軍機の墜落など、当時の沖縄で起きた事件を自分なりに調べて、与那覇の言葉として言えるようにしなければいけませんでした。また、真栄田はキャラクター的に熱量の高い人間なので、熱を持って突っ走って、時には空回りしながら演じました」と撮影を振り返った。
「肩ひじを張らずに全話見ていただけると嬉しいです」
「愛を乞うひと」「閉鎖病棟―それぞれの朝―」など、社会的な映画作品で知られる平山監督は本作について「沖縄を舞台にした作品というのは、ホームドラマであってもコメディであっても、やはり意識する、しないにもかかわらず、沖縄が抱えている様々な問題が出てくると思うんです。ただ、今回は百万ドル強奪、地元ギャング、そして米軍と、いろいろな娯楽の要素がたくさん詰まった原作だったので、あえて問題作という力みを捨てて、アクション作品を作ろうと、まずそこから入りました」と話し、「肩ひじ張らずに全話見ていただけると嬉しいです」と呼びかけた。
そして会見の終わりに青木が「実は祖父が1972年当時、沖縄で暮らしていました。そう考えると縁があったのかなと思いましたし、本作に携われて嬉しいです」と話すと高橋は「1972年当時の沖縄の背景が描き出される物語ですが、作品としては娯楽です。楽しんで見ていただければそれが何よりです」とメッセージを送った。
なお、高橋一生と原作者の坂上泉、プロデューサーが作品を語り合う『「1972 渚の蛍火」スペシャル鼎談(前編)』が現在配信中(2026年3月31日まで)。youtubeでは一部が、WOWOWオフィシャルチャンネルでは全編を視聴できる。また、放送初日の10月19日は、WOWOWオフィシャルチャンネルで第1話を無料配信する。
■番組概要
「連続ドラマW 1972 渚の蛍火」
WOWOWプライム/WOWOWオンデマンド
10月19日(日)スタート
毎週日曜午後10:00放送・配信(全5話)【第1話無料放送】
この記事を書いた記者
- テレビ・ラジオ番組の紹介、会見記事、オーディオ製品、アマチュア無線などを担当