[NHK]夜ドラ「ひらやすみ」真造圭伍氏原作、待望の実写化 岡山天音・森七菜インタビュー

岡山天音、森七菜が語る“平屋”で紡ぐ日常の機微

 

11月3日に放送がスタートしたNHK夜ドラ「ひらやすみ」。真造圭伍氏の同名人気コミックが原作の本ドラマは、東京・阿佐ヶ谷の平屋を舞台に、フリーターの主人公とそのいとこが織りなす、静かでいて味わい深い日常を描く。

 

主演の岡山天音さんと森七菜さんから、物語序盤の撮影を終えてのオフィシャルコメントが届いた。

 

■存在そのものが魅力 岡山天音、フラットな主人公を深掘り

 

主人公・生田ヒロトを演じるのは岡山天音さん。ヒロトは29歳のフリーターで、元俳優。現在は近所のつり堀でアルバイトをしており、恋人も将来への不安もない「ノンキな自由人」。彼はくよくよ悩まないが、夕飯を何にするかについては熱心に考えるという一面を持っている。

 

 

ヒロトは、ひょんなことから近所の平屋に住むばーちゃん・和田はなえ(根岸季衣)と仲よくなり、週2回夕食をごちそうになる間柄に。はなえの急死後、住んでいた平屋を譲り受けることになる。

 

〈岡山天音さんコメント〉

 

――第1回のヒロトがばーちゃんを思い返すシーンを撮ってみて、いかがでしたか?

 

ヒロトは平均より“フラット”な人だと思うので、ああして感情が大きく動くシーンは演じていて不思議な感覚がありました。彼の“ふだん振れない感情の線”みたいなものが振れた瞬間だったので、とても新鮮でした。撮影はまだ序盤ですが、ここ数日、ヒロトの日常を味わわせていただいて興味深いと思っています。これからヒロトの日常にも“柔らかく暖かいだけではない瞬間”が訪れて、そういう場面を演じさせていただくことになると思うので、頑張りたいです。

 

――岡山さんが思うヒロトの魅力は?

 

僕は子どもの頃からヒロトのような友達が欲しいとずっと思っていて、「ひらやすみ」の原作を初めて読んだ時にその友達に出会えたような感覚がありました。僕にとってヒロトは、存在が魅力そのものです。

 

■「コマとコマの間」を描く 森七菜、愛されるいとこ役への挑戦

 

ヒロトのいとこ、小林なつみを演じるのは森七菜さん。なつみは美大入学のために山形から上京してきた勝ち気な女の子だが、引っ込み思案や自意識過剰なところもある。彼女は密かに漫画家になる夢を抱えているが「マンガ描く=オタク=恥ずかしい」という謎の偏見を持っており、マンガを描いていることを誰にも言えずにいる。

 

 

〈森七菜さんコメント〉

 

――ドラマの出演が決まる前から「ひらやすみ」を読んでいたそうですが、原作の印象を教えてください。

 

実はご縁を感じる出会いだったんです。NHKのすぐ近くの本屋で最初に「ひらやすみ」を見つけて、すぐ買って帰ったのを覚えています。平屋とその周りで起きる出来事しか描かれていないのに、泣きそうになったり声が出るくらい笑ってしまったり。そのギャップにすごく力強さを感じます。私の周囲にもファンがたくさんいて、本当に愛されている作品なので、正直緊張感は少しあります。お酒片手に夜にちょっと一休みしながら見てもらえるような作品であって欲しいし、放送が終わってもずっと漫画と一緒に愛され続ける作品になるといいなと思います。

 

――森さんが思うなつみの魅力は?

 

とにかくキュートです。たとえば第1回の初登場シーンは本当に態度が悪かったんですけど(笑)、それだけでは終わらない人間味があって。こういう機微を細かく表現していきたい、なつみを“愛される女の子”として表現しないといけないなと思っています。

 

――実写化への意気込みをお願いします

 

原作を再現しようと意識して演じている部分もありますが、やはり実写化はコマとコマの間も描いているからこそ、私ならではの仕草を入れて、なつみと一緒に成長できたらいいなと楽しみながらやっています。

 

番組概要
夜ドラ「ひらやすみ」(全20回・5週)
放送:毎週月~木曜午後10時45分~11時
脚本:米内山陽子
音楽:富貴晴美
演出:松本佳奈、川和田恵真、髙土浩二
ナレーション:小林聡美