俳優・戸田菜穂さんの俳優人生と平和への思いに迫る NHK「インタビュー ここから」24日放送
NHKのアナウンサーが自ら企画・制作する番組「インタビュー ここから」。11月24日の放送回は、NHK広島放送局の小野文惠アナウンサーが聞き手を務め、市来秋果アナウンサーが制作を担当した。ゲストは俳優の戸田菜穂さん。デビューから34年、ますます円熟味ある演技で活躍を続ける戸田さんの俳優人生に小野&市来アナウンサーが深く迫る。
順調なキャリアと支えられた「言葉」
戸田さんは高校2年生の時、芸能事務所のタレントオーディションでグランプリを獲得し、その2年後には、NHKの連続テレビ小説「ええにょぼ」(1993年放送)でヒロインに抜擢され、順調に俳優人生をスタートさせた。
しかし、その翌年公開の映画「夏の庭 The Friends」では演技がうまくできず追い込まれた。そして、その後もさまざまな壁にぶつかった。その時々で、周囲の諸先輩方の「言葉」に鍛えられ、育てられ、支えられ成長させてもらったという。番組では、戸田さんがこれまで大切にしてきた、ユニークさがありながらも珠玉の「言葉」が紹介される。
キャリアをかけた朝ドラ「あんぱん」への強い思い

今年上半期に放送された連続テレビ小説「あんぱん」では、アンパンマンの作者・やないたかしさんをモデルにした主人公・柳井嵩の育ての母、柳井千代子役を演じた。病死した夫の柳井寛(竹野内豊)を偲んでウイスキーを飲むシーンなど、迫真の演技は多くの視聴者の心をつかんだ。戸田さんはこの「あんぱん」の撮影について、これまでのキャリアをかけたというほどの強い思いで臨んだという。そのその思いとは?
被爆80年、広島出身の祖父の手記から知る壮絶な体験

「あんぱん」で戦争に翻弄された一人の女性を演じた戸田さんは広島出身で祖父の幸一さんも戦争を経験している。歯科医師で戦時下では救護責任者を務めていた幸一さんは、1945(昭和20)年8月6日に広島に原爆が落とされてすぐに、広島県可部町(現在の広島市)で大勢のけが人の救護にあたった。戸田さんは、祖父の手記に記された「言葉」から、祖父の壮絶な体験を知ったという。番組では、戸田さんが考える平和への思いも語られる。
広島放送局のスタッフが制作
今回は聞き手役を務めた小野文惠アナウンサーは同じ50代の広島県出身者として「ひとりよがりな同志意識をもって臨んだ」と語り、戸田さんの強さとしなやかさに刺激を受けたとし、「明日から頑張ろうと元気が湧いてくるインタビュー」になったとコメントしている。

また、制作を担当した市来秋果アナウンサーは今回初めて「インタビューここから」に携わることになった。制作にあたっては「あんぱん」で強い印象を受けた戸田さんの素顔を探ることから始まったという。実際に会うと、戸田さんはとても気さくな人柄で、心に残る言葉を素直に受け止めてきた感性が今の演技につながっていると感じたとコメントしている。
■番組概要
「インタビュー ここから」
放送:11月24日(月・休)午前6時30分~6時53分〈総合〉
ゲスト:戸田菜穂
聞き手:小野文惠アナウンサー(広島放送局)
制作:市来秋果アナウンサー(広島放送局)
この記事を書いた記者
- テレビ・ラジオ番組の紹介、会見記事、オーディオ製品、アマチュア無線などを担当



