「Disney+」香港でメディア向けラインナップ発表イベント開催『SHOGUN 将軍』シーズン2製作に向けて真田広之がコメント

ディズニーが運営する定額制公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」は11月13日、香港でメディア向けラインナップ発表イベント「ディズニープラス・オリジナル・プレビュー2025」を開催し、今後配信する予定の日本、および韓国発の作品ラインナップを紹介した。その中で、大型時代劇『SHOGUN 将軍』のシーズン2が製作されることが発表され、真田広之と共にエグゼクティブ・プロデューサーを務めるジャスティン・マークス、レイチェル・コンドウが登壇し、主要キャストを発表した。

 

 

戦国時代の日本を描いたジェームズ・クラベルの小説『SHOGUN』を原作に、ジャスティン・マークスや真田広之らが製作した戦国スペクタクル・ドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』は、配信が開始されるや否や、その重厚で圧倒的な世界観が社会現象を巻き起こし、米国テレビ界の“アカデミー賞”ともいわれる最高峰の賞第76回エミー賞で同賞史上最多の18部門を制覇したほか、第82回ゴールデングローブ賞では4部門を受賞し、全米各賞を総なめするなど、大きな話題を集めた。

 

プレゼンの冒頭、日本から水川あさみ、窪田正孝、金田昇、榎木孝明、國村隼らがシーズン2に出演することが発表され、主人公・虎永役の真田広之をはじめ、英国人航海士・按針役でコズモ・ジャーヴィス。落葉の方役で二階堂ふみ。戸田広勝役で阿部進之介、樫木央海役で金井浩人。桐の方役で洞口依子、マルティン・アルヴィルト司祭役でトミー・バストウ、吟役で宮本裕子、佐伯信辰役で奥野瑛太、お菊役で向里佑香らが引き続き出演することが発表された。

 

 

新キャストについてジャスティンは「彼らの導入は、実用的な理由によるものです。第1シーズンを見られた方ならおわかりですが、多くの登場人物を失ってしまいましたから」と、ユーモアも交えて会場を沸かせると、「今シーズンから登場する素晴らしいキャラクターもたくさんいます。彼らが、わたしたちの『家族』であるこれまでのキャラクターたちと一緒になって『SHOGUN 将軍』の世界をまた作りあげてくれるのは嬉しいことです」とシーズン2への自信を覗かせた。

 

真田は『SHOGUN 将軍』シーズン1の世界的な快挙について「とても大きな驚きでした。たくさんの賞をいただきました。特に自分にとってはプロデューサーとして、また主演の俳優として、それぞれの機会で、ふたつのトロフィーをいただきましたから、あれは驚きでした。数年前、バンクーバーで撮影をしていた時には想像もできていませんでした」と、振り返った。

 

「プレッシャーを強みに変えて、さらに素晴らしいシーズン2を作りたいと思っています」

 

2026年1月より、カナダのバンクーバーにて撮影が始まるシーズン2については、「もちろん、プレッシャーは感じています。ですが、私たちには、シーズン1からの素晴らしいチームがいます。そこに多くの素晴らしいキャストたちも加わってくれます。ですので、いまからもう撮影が待ち遠しくてたまりません。私が感じている、このプレッシャーを強みに変えて、さらに素晴らしいシーズン2を作りたいと思っています。(シーズン2は)10年後の物語になるので、私はずっと年を取ってしまっているでしょうし、もっとずっと静かになっているでしょう(笑)」と、ジョークも交えながら、強い決意と意気込みを表現した。

 

シーズン2は、シーズン1の10年後を描くストーリー

 

ジャスティンは、“10年後”という設定について、「テレビドラマの制作に時間がかかるということも関係しています。3年前に終わったシーズンがあったとして、その新シーズンが始まって、いきなり、あれから5分経ちました、と言われてもとまどってしまう。『SHOGUN 将軍』はとても複雑な世界で繰り広げられます。だから、逆にこの十年という時間を使って、登場していたキャラクターにもう一度思いを馳せてもらうという時間にしたいと思っているんです」と、その意図を説明した。さらに「『SHOGUN 将軍』はとても壮大な物語。シーズン2では、そんなことがやってくるとは思えないような美しいラブストーリーが展開します。そして、もちろん戦と戦による代償についての物語でもあります。シーズン2での戦のシーンは、これまで見たことのないようなものになる。そのスケール感や、そこで描かれる悲劇の物語も見たことがないものになると思います。そんな人間ドラマに人々が驚いてくれることを願っています」と、シーズン2への大きな期待を示した。

 

プレゼンテーションでは、メディアからも質問が飛び交った。「『SHOGUN 将軍』の大きな成功が自身のキャリアにもたらしたもっとも大きな衝撃、最も大きな変化は何ですか?」という問いに対して真田は「5歳で子役から俳優生活をスタートさせてから、日本で40年、アメリカで20年、その経験すべてこのシーズン1につぎ込んだつもりだったので、それがあのような形で評価されたというのは、自分の人生にとっても大きなポイントでしたし、これまで関わってくださった関係者の方々や、先輩方、先生方の顔が授賞式では毎回浮かびました。一つの恩返しがこれでできたのかなという想いと、これを励みにもっと頑張れよと、還暦を過ぎた身体に鞭を打って頑張ろうと思わせていただきました」と、自身のキャリアを回想しながらその想いを口にした。

 

「昔は夢だと言われていたことが、やれば叶うこともあるんだというメッセージにもなった」

 

未来の日本の俳優たち、そしてシーズン3に出演してみたいと願っている俳優たちに向けて、メッセージをと、リクエストされた真田は「賞をいただいたということは、この作品だけではなく、そしてまた日本人の俳優・クリエイターだけではなく、このAPAC(アジア太平洋)に代表するような各国の若い才能にチャンスが広がったと思います。昔は夢だと言われていたことが、やれば叶うこともあるんだというメッセージにもなったのではないかと思っていますし、とにかく自分にチャンスが回ってきた時に慌てないように、今からいろんなこと、言葉や演技、身に着けるべき身体的な動きも含めてやっていただければ、いつでもまたこういったチャンスが来ると思います。この『SHOGUN 将軍』というプラットフォームも、そういった若いすばらしい才能にチャンスを与えて、世界へ紹介をしていく大事な舞台になっていると思うので、とにかく夢を大きく持って、前を向いて歩いてもらいたいと思います」と、日本だけでなくアジア各国の夢を持つひと人へメッセージを送った。

 

 

そして最後に、シーズン2に期待を寄せる世界中のファンへ向け「これは、日本の歴史的なストーリ―ですが、何が起こったのかを知っている方でも、新鮮に驚いて興奮していただける、ひねりが入っていますので、ぜひ期待していただけたらと思います」とメッセージを送り締めくくった。