NHK連続テレビ小説「ばけばけ」 永見剣造役の大西信満さんがコメント

「言語化できない温かい空気が視聴者の方に伝わればうれしいです」

 

12日から第15週「マツノケ、ヤリカタ。」の放送が始まった連続テレビ小説「ばけばけ」。トキ(髙石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)が晴れて夫婦になり、武家屋敷に引っ越した松野家の新たな生活がスタートする。そんな中、錦織(吉沢亮)の紹介で永見剣造という男がヘブン専属の人力車夫に決まる。永見は元武士で「不器用ですけん」が口癖な、真面目も真面目で、とにかく素直な人物だ。

 

そんな永見剣造を演じている大西信満さんのオフィシャルコメントが届いた。

 

――ご出演が決まった時のご感想を教えてください

 

最初、マネージャーから朝ドラの出演オファーがあると聞いた時は、残念だけど状況的に実現は難しいのではないかと思いました。というのも、明治時代の「シェフ」役と聞いたからです。小泉八雲の物語なら確かに専属シェフがいそうだと思いましたが、当時の自分は別の作品の役作りで頭は角刈り、顔は真っ黒に日焼けしていて。おおよそ屋内で作業するシェフには見えませんし、国民的番組で拙い包丁さばきをお見せして朝からお目汚しするわけにもいきません。付け焼き刃で料理の腕が激的に向上するとも思えず、どうしたものかと悩みました。でも数日後にふと明治時代なら「シャフ」役ではないか? と思い浮かび、マネージャーに確認してもらったんです。思った通り、車夫でした(笑)。それなら日焼けしていてもできそうだと、俄然話が進んだわけです。今となっては笑い話ですね。

 

――撮影現場の雰囲気はいかがですか?

 

すでに人間関係が構築されている撮影現場に新参者として入っていくのは、どんな作品でも気が重いものです。けれど「ばけばけ」では松野家の皆さんが温かく迎えてくださって、スムーズに世界観に入ることができました。本当に感謝しています。永見の登場は第15週からなので、それまでの台本は読まずに放送で「ばけばけ」を見ていたのですが、一人ひとりが確実に画面の中で生きていて本当にすばらしいと思います。放送後に現場で「あのシーンよかったよね!」と話して盛り上がっています。

 

 

髙石あかりさんは尋常じゃない反射神経を持った、しなやかな猫みたいな人。共演していて楽しいです。トミーさんは勉強家で知識欲も旺盛。現場でよく古事成語や四字熟語の意味を聞かれます。

 

――印象的だった撮影はありますか?

 

ロケが思いのほか大変でした。セットの道は平坦ですが、ロケでは人力車を引いて急勾配や砂利道、木の根が張ったでこぼこ道を走らないといけません。肉体労働なので最初の何日かは太ももの筋肉痛がすごかったです。最初にお話ししたように別の作品の役作りがあり、去年の夏にたくさん歩いていたことが意図せず永見の役作りになりました。足腰が鍛えられていなかったら、人力車をスイスイと引けなかったと思います。

 

 

そして、自分がどうこうよりも、おトキさんやヘブン先生、錦織さんを実際に乗せて走るので怪我させないように常に安全を心掛けていないといけませんでした。人力車は意外と高さもあるので、もし転倒したらと思うとヒヤヒヤしました。セットも狭いですから、人力車をぶつけてヘブン邸の門を壊さないように気をつけながらの撮影でした。

 

――永見の見どころや、視聴者へのメッセージをお願いします

 

永見の限られた出番の中でこの先の展開に視聴者の皆さんが納得できるように、意識しながら演じています。車夫とはいえ、やはり人間同士、松野家の皆さんとの関係性もいつの間にかできあがっていくはずです。

 

劇中では描かれませんが、永見も元士族という設定です。彼も時代に職を奪われ、体が丈夫であればできる車夫を家業としたなら、その境遇だからこそ分かるおトキさんやヘブン先生の気持ちがあると思います。台詞で説明はしないけれども、永見なりの思いやりや気遣いが人力車に乗せている姿からうっすらとにじみ、言語化できない温かい空気が視聴者の方に伝わればうれしいです。

 

■2025年度後期連続テレビ小説『ばけばけ』(全25週/125回)
[総合](月~土)午前8時~8時15分ほか(土曜日は1週間の振り返り)
[BS][BSプレミアム4K](月~金)午前7時30分~7時45分
【作】ふじきみつ彦
【音楽】牛尾憲輔
【主題歌】ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
【制作統括】橋爪國臣
【プロデューサー】田島彰洋 鈴木航 田中陽児 川野秀昭
【演出】村橋直樹 泉並敬眞 松岡一史 小林直毅 小島東洋