古野電気、世界最大級の衛星測位技術に関する国際会議「ION GNSS+ 2025」にて講演を発表

古野電気(本社:兵庫県西宮市、代表取締役社長執行役員:古野幸男、以下 当社)は、2025年9月8日(月)~12日(金)にアメリカのメリーランド州ボルティモアで開催される世界最大級の衛星測位技術に関する国際会議「ION GNSS+ 2025」に参加しますと発表した。

本イベントでは衛星測位の分野の国際的な研究者や技術者、企業が一堂に会し、新たな研究成果の発表や新技術の紹介、各国の衛星測位政策に関する最新動向の紹介が行われます。

■講演概要
9月11日(木)には当社の社員がセッション講演に登壇し、新たな衛星測位技術である
 LEO PNT※1に関する発表をXona Space Systems社※2と共同で行います。

日時 2025年9月11日(木)セッション時間 9:20-9:43(EDT)
登壇者  古野電気 システム機器事業部 開発部 開発2課 主任技師 高山 洋史
演題 GNSS※3/LEO/INS※4の密統合による都市部での高精度測位
概要
  本研究では、GNSSの精度が低下する都市部において、GNSS/LEO/INSを密に統合することで高精度な測位を実現する手法を提案します。
LEO PNTでは、低軌道衛星からの信号を用いることで飛躍的に測位精度が高精度化することが期待される一方で、都市部では構造物によって低軌道衛星からの信号が遮蔽(しゃへい)されるため限定的な精度向上に留まることが懸念されます。
本研究では、従来広く研究されてきた都市部での高精度化手法であるGNSS/INSの統合技術にさらにLEOを統合する手法を提案し、都市部で地上を走行する移動体からの可視性を模擬したシミュレーションにて0.5メートルの位置精度が得られることを確認しました。 
本技術は今後屋外で駆動する様々なシステムが自動化し、相互にネットワークでつながり、AIによって駆動される中で、その測位の中核をなす技術としての利用が期待されます。

※1 LEO PNT:地球を周回する低軌道(LEO)衛星からの信号を用いた衛星測位技術の名称
※2 Xona Space Systems社:世界初の低軌道衛星を用いた衛星測位の商業サービス実現を目指す米国のスタートアップ企業
※3 GNSS:Global Navigation Satellite Systemの略称
※4 INS:Inertial Navigation Systemの略称