
キヤノン、国宝「楓図」の高精細複製品を七尾市に寄贈
キヤノンと特定非営利活動法人 京都文化協会は、「綴プロジェクト」(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)の第17期作品として制作した、京都・真言宗智山派 総本山智積院(以下、総本山智積院)所蔵の国宝「楓図」(長谷川等伯筆)の高精細複製品(=画像=)を、能登半島地震の復興支援として、長谷川等伯の生まれ故郷である石川県七尾市に寄贈する。寄贈作品は、石川県七尾美術館での展示のほか、七尾市内の小中学校での訪問授業などで広く活用される予定。
高精細複製品の制作にあたっては、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でオリジナルの文化財を撮影し、独自開発のカラーマッチングシステムを用いた画像処理を行った上で、12色の顔料インクを搭載した大判インクジェットプリンターで出力している。さらに、京都の伝統工芸士が金箔などを用いた装飾を施し、表装を仕立てることで、オリジナルの文化財を限りなく忠実に再現している。
寄贈作品は、2025年9月20日(土)と21(日)午前に、長谷川等伯作品をはじめ、能登にゆかりのある作品を所蔵している石川県七尾美術館のアートホールに展示される。この展示では、ガラスケース無しで間近での鑑賞や写真撮影を楽しむことができる。石川県七尾美術館は震災の影響で休館していたが、9月20日(土)から開催される「長谷川等伯展」に合わせて再開される(本展有料スペースは撮影禁止)。
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。