【猛暑対策展】シャープ、「アイススラリー冷蔵庫」と「適温蓄冷材」

 シャープは、「第11回猛暑対策展」に出展した。暑熱対策商品として「アイススラリー冷蔵庫」=写真上=と「適温蓄冷材」=写真下=を展示した。
 アイススラリーは、微細な氷と液体が混合した流動性のあるフローズン状の飲料。アイススラリーを摂取すると、微細な氷がとける際に熱を奪い、体を芯から冷やすことができる。「アイススラリー冷蔵庫」は、庫内で冷やしたペットボトル飲料に、振るなどの衝撃を与えることで、簡単にアイススラリーを生成できる冷蔵庫。5月に法人向けのレンタルサービスを開始。多くの建設・土木工事の現場や、スポーツ施設などへの導入が進んでいる。ブースでは、市販のペットボトル飲料から生成したアイススラリーの試飲ができた。水分補給と暑熱対策が同時におこなえる手軽さを体感できた。
 「電波タイムズ」の取材に対して「アイススラリーには、微細な氷が体内で溶ける際に熱を奪い効果的に体を冷やすと言われています。こちらの製品は、一般的なペットボトル飲料を一晩、冷蔵庫にいれておくだけでつくることができます。専用の飲料を購入する必要がなく、好みや用途にあわせたアイスラリーをつくることができます」(シャープ広報部)と話した。
 「適温蓄冷材」は、深部体温上昇を抑える手に収まるサイズの蓄冷材。手のひらには、体温を調整するAVA血管が流れている。暑熱環境下での活動前に蓄冷材を握り、AVA血管を通る血液を冷やすことで、冷えた血液が体を中から冷やしてくれる。また、一般的な保冷剤よりも高い温度(12℃)を保持するので、握り続けても冷たさによる痛みを抑えられる。建設・土木工事の現場のほか、学校の部活動などさまざまなシーンで活用できる。
 「電波タイムズ」の取材に対して「当社の蓄冷材料は、液晶材料の技術を応用しました。水を主成分としながら、複数の化合物を独自のレシピで配合しました。再凍結させることで繰り返し使用できます。12℃はお客様の要望をお聞きして設定しました」(同)と話した。
 ※AVA:動静脈吻合(Arteriovenous Anastomoses)の略。

この記事を書いた記者

アバター
田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。