トータルシステムソリューション「ignis」 池上通信機

 池上通信機は、InterBEE2025に出展。メディア信号処理ソフトウェアプラットフォーム「ignis mp」を加えて、昨年からバージョンアップしたトータルシステムソリューション「ignis」を中心に、放送局の運用を再現した一体感のあるソリューションを提案した。
 ignisは、MoIPシステムによって利用者のシステム構築と運用を、よりフレキシブルに、よりスムーズに、そしてよりセーフティに進化させていく新しいシステムソリューション。従来のシステム統合管理ソリューション「ignis mc」に加えて、新たにメディア信号処理ソフトウェアプラットフォーム「ignis mp」を加え、両者の連携によるトータルシステムソリューションを目指す。
 ignis mc は、次世代の放送システム構築を支えるシステム統合管理ソリューションで、システム構築、設定、操作、制御、監視を統合的に行い、SDI と IP のハイブリッドシステムに対応。ユーザー自身で Web GUI による操作画面を作成でき、運用に合わせた柔軟な操作環境を構築できる。機器登録や運用前の設定も効率的に行うことができ、最適なワークフローを実現する。
 ignis mpは、汎用サーバのCPU/GPUを活用したメディア処理プラットフォーム。1つのプラットフォーム上で、スイッチャーやマルチビューワー、各種コンバーターなどの複数のメディア処理アプリケーションを並列に動作させ、リアルタイムに信号処理を行う。汎用サーバとソフトウェアの組み合わせにより、高い拡張性と機能集約を実現。ライセンスを追加するだけで容易に機能拡張が可能となっている。特にスイッチャーアプリケーションでは、ハードウェア制約にとらわれないスケーラブルなスイッチャーを実現。スケーラブルなME数/Keyer数による柔軟な映像制作や、バックグラウンドと複数Keyerの自由な組み合わせによるトランジション連携を可能にし、従来にない表現力を提供する。
 ブースでは、放送局の「制作サブ」と「報道サブ」の二つのコーナーを再現し、ignisを使ったシームレスに難しい操作なく連携できる様子を紹介した。
 ブースではこのほか、最新の4K/HDスタジオカメラシステム「UHK―X750」や、伝送ソリューションとしてデジタルFPU装置「PF―9000L」等を出展。担当者は「IP化だけでなく従来通りのSDI伝送のニーズにも応えられるよう製品を用意したい」と話した。

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kobayashi
主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。