朋栄 直感的オンデバイスAIソリューション
朋栄は、直感的オンデバイスAIソリューション「viztrick AiDi」を展示した。同ソリューションは日本テレビ放送網が開発を行い、朋栄が販売を担当している。
AIを用いた映像や音声のコンテンツ解析をリアルタイムに行えるシステムで、タブレットにペンでタッチすることにより、様々な表示・操作ができる。編集時にこれらを付加することは当然できるが、リアルタイムでできるので、生中継の場合、リプレイ時に付加して放送することができる。
最大の特徴はノートPC1台で運用でき、インターネットも不要な点にある。現場によっては、インターネットの接続が難しい場所もある。インターネットが前提となる場合、①インターネットで映像等をアップする(オンプレやクラウド)②オンプレやクラウドでの処理③処理した映像をインターネットで現場に送る、という工程が必要となり遅延が生じるが、同システムでは問題ない。
この他、自動スコアーグラフィックがある。スコアボードの映像をviztrick AiDiに入れることにより、自動的にCG(スコアやボール・ストライク・アウト)を作成する。現状、ボール・ストライク・アウト(BSO)を表示するだけで、一人が張り付いて行っており、かなりの負担となっている。ただし、球場によって構造が異なるため、最初に設定する必要がある。
また、今年のMLB(メジャーリーグベースボール)の日本での試合でも使用された。MLBから時間情報をインターネット経由がもらうことはできたが、回線の状態により、どうしても不均一な表示になったため、同システムでの画像認識で表示することにした。
改良点としては、スポットライト表示がある。海外の展示会で出展した際、スポットライトを求める声があったためが追加したという。
「MFR―5000」の後継機種となる「MFR―5100EX」を初展示した。MFR―5000は10年ほどまえに発売した機種で、多くのユーザーを獲得している。SDI のスイッチャーだが、まだまだSDI でシステム組みたいといユーザーも根強くいる。費用面やリソースエンジニアリング面でIPにまだ移行することが難しいユーザーの要望に応えるため、後継機種をリリースをすることになったという。
MFR―5100EX は、3G/HD/SD―SDI、ASI、MADI、AESに対応し、8RUサイズの筐体に最大で128入力128出力までのマトリクス構成が可能。複数台を連動させてマトリクスの拡張や冗長も可能。周辺機器とのタリー連動、ソース名称の自動追従など、システムの中核製品として柔軟に活用できる。来年早々、リリースする予定

この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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