テレストリームジャパン 4つの機能を1台に集約

 テレストリームジャパンは、「Inter BEE 2025」において、メディア制作から配信までを支える多彩なソリューションを紹介した。
 SDI/IP対応波形モニタ「PRISM」は、IPスイッチからPRISMまでダイレクト接続する。4つの機能を1台のPRISMに集約、1台で4台の4Kカメラを同時にモニタリングできる。さらに、SDI/IPの混在入力、UHD/HDの混在入力、HDR/SDRの混在入力が可能で、最大4入力を自由に組み合わせができる。
 新たに追加された3D LUT機能により、HDR/SDR同時制作におけるカメラシェーディングに必要な機材を削減し、ワークフローの簡素化とコスト削減を実現する。また、12月リリース予定の新機種には、500nitsの明るさのディスプレイを搭載。
 マスターシンクジェネレータ「SPG9000」は、セカンダリーリファレンス機能があり、GNSS(衛星信号)だけでなく、ルビジウム発振器やPTP信号をセカンダリとして使用できる。GNSS信号が途絶した場合にセカンダリで時間を維持し、CW(ルビジウム)クロックやPTPによる冗長化を図る。マニュアルで切り替えも可能だ。
 放送システムに不可欠なBB信号は、SMPTE 318M規格への準拠が求められる。SPG9000は、この要求に応える同期信号およびテスト信号発生器として信頼性の高い同期信号を提供し、複雑な放送システム全体の確実な運用を実現する。最新バージョンではPTPポートに加え、IPポートにおいてもPTPリーダー/フォロワー機能に対応。最大4系統のネットワークに独立したPTPを供給可能。
 次世代メディアワークフロー「Vantage AI」は、放送・配信業界に特化したネイティブAIコンポーネントを備えた唯一のワークフロー自動化プラットフォーム。従来オペレーターに依存していたQCや広告差し替えに加え、AI Speech(音声認識)による逐次字幕や要約、AI Visionによるコンテンツ解析、ロゴ・不適切映像検出(随時対応予定)までをシームレスに処理する。オンプレ・クラウド・ハイブリッドを問わず導入可能で、既存のMAM/PAM環境に依存しない柔軟性を実現し、技術革新と実用性を両立した先進的なソリューションとなっている。
 AI―Speech(音声解析)は、音声文字起こしと不適切表現の自動フラグ付け、感情分析を含む時間軸付き要約、コンテンツ全体の要約生成、分析結果を外部プラットフォームと連携可能な他、日本語に対応している。
 AI―Vision(映像解析)は、映像・視覚コンテキストに基づく自動要約し、ロゴ・特定画像の検出をする。加えて、不適切映像やレーティング要対応シーンの自動検出など。