アイコム、中学校向けに「無線機を使った防災訓練の教育プログラム」とデモ授業を公開

広がりを見せる企業の強みを生かした学校向け教材や授業

 アイコムは、全国の中学校向けに、「無線機を使った防災訓練の教育プログラム」を開発した。中学教員向けの教材で、免許や資格がなくても交信できるトランシーバー20台をセットにして各校に無償貸与するもの。教材の貸し出しは2026年5月から開始する。初月は埼玉県の中学校に5月7日(木)から貸与するほか、京都府の中学校でも5月中に貸し出す予定で、月2校程度の貸し出しを想定している。今回、私立桃山学院中学校(大阪市阿倍野区)で行われたデモ授業の様子をメディアに公開した。

 プログラムでは、災害時にスマートフォンが機能しなくなるリスクに備え、一度に大勢と通信できる無線機の重要性や具体的な操作方法を学ぶ内容となっており、学校の授業の一コマで完結するよう設計されている。解説動画、役割別のロールプレイング、振り返りの三部構成で、生徒が主体的に体験できる工夫が施されている。中学生向けの教材だが、高校や地域の自治体などからも問い合わせの声が多く寄せられており今後より広く利用してもらえるように検討もされている。

無線機の開設動画のキャプチャ①


 実際に避難所では、トランシーバーによる連絡が人命救助につながった例が多数あり、一度でも操作を体験しておくことで、話が終わった合図として最後に「どうぞ」と伝えることや、「大切なことは二度繰り返して伝える」といった基本的な使い方を学習することができる。

無線機の開設動画のキャプチャ②


 桃山学院の田中教頭先生自身も、以前は「スマートフォンがあれば十分ではないか」と考えていた時期もあったが、このプログラムを通じて災害時にはスマートフォンに不安要素が多く、トランシーバーが非常に重要なツールであることを再認識したと述べており、この教材は生徒だけではなく、現場の教員の意識を高めるのにも役立ち、自分や周囲の命を守る取り組みにつながると期待を寄せていた。

<特設サイト>
https://www.icom.co.jp/sustainability/next-generation/transceiver-experience/