
D-ILAプロジェクター「DLA-V900R」「DLA-V800R」向けHDR機能をアップグレード
独自技術「Frame Adapt HDR」がさらに進化、高画質化技術の強化を実現
株式会社JVCケンウッド(以下、当社)は、Victorブランドより発売中の8K映像表示対応D-ILAプロジェクター「DLA-V900R」「DLA-V800R」に対応する最新ファームウェアを10月中旬より公開します。
今回のファームウェアによるバージョンアップでは、HDR映像の表現力を高める画質モード「Frame Adapt HDR ビビッド」や高輝度シーンを美しく表現する「Highlight Color Control」機能、およびゲームなどに最適な低遅延モードに自動的に切り替わる「ALLM(Auto Low Latency Mode)」などの新たな機能を追加します。
<企画意図>
D-ILAプロジェクターに搭載する当社独自の「Frame Adapt HDR」機能は、コンテンツのシーンごと、あるいはフレームごとに異なるピーク輝度を瞬時に解析し、最適なダイナミックレンジに自動調整することで、HDR10コンテンツをより自然でリアルな映像として再現するとともに、マスタリング情報の有無にかかわらず幅広いHDR10コンテンツに対応できます。多くのユーザーからも高い評価を得ており、これまで機能のブラッシュアップを重ねてきました。
今回のファームウェアアップデートで新たに追加した画質モード「Frame Adapt HDR ビビッド」は、明部はより明るく、暗部は階調をより深く沈ませて映像全体のコントラスト感を向上させるとともに、「Highlight Color Control」機能により、各画質モードに対して高輝度シーンにおけるハイライト部分の輝度感と彩度のバランスを最適化し、より立体感を際立たせながら、細部まで明るく鮮やかな映像表現を実現します。また、当社独自の高画質映像処理技術「Multiple Pixel Control(MPC)」を強化し、ナチュラルな高精細感を維持しながら、より滑らかでリアルな8K映像表現も可能にしました。
さらに、「低遅延モード」に自動で切り替える「ALLM(Auto Low Latency Mode)」機能も追加し、反応速度などが重要なゲームなど低遅延が求められるコンテンツにも対応させました。
<ファームウェアアップデートの主な内容>
1. 新画質モード「Frame Adapt HDR ビビッド」の追加により、コントラスト感と色彩表現がさらに向上
当社独自の「Frame Adapt HDR」機能に、新たな画質モード「Frame Adapt HDR ビビッド」を追加。PQカーブをベースに、長年にわたるHDR画質の開発を通じて培ってきた独自の映像処理技術を生かし、明部はより明るく、暗部は階調をより深く沈め、映像全体のコントラスト感と色彩表現をさらに向上させています。本モードにより、被写体が背景から自然に際立ち、立体感のあるHDR映像を実現します。
2. 新機能「Highlight Color Control」の追加により、高輝度シーンも細部まで鮮やかな映像を実現
「Frame Adapt HDR」の各画質モード(全3モード)に対して、高輝度シーンにおける彩度の調整が可能となる新機能「Highlight Color Control」を追加しました。色が抜けがちな高輝度シーンのハイライト部分において、輝度感と彩度のバランスを最適化することにより、細部まで明るく、鮮やかで、メリハリのある映像表現を実現。夜景やSF映画などの明暗が混在するコントラストの高いシーンにおいても、奥行きとリアリティを備えたHDR映像が楽しめます。
3. 高画質映像処理技術「Multiple Pixel Control(MPC)」を強化、より滑らかでリアルな8K高精細映像を実現
フルHDや4K映像を高精細な8K映像に変換する、当社独自の高画質映像処理技術「Multiple Pixel Control(MPC)」のスタンダードモードを大幅に見直すことで、より自然でリアルな画作りを実現しました。さらに、新機能「スムーザー」の追加により、データ圧縮などによって生じるバンディングノイズを効果的に抑制。ナチュラルな高精細感を維持したまま、より滑らかでリアルな8K映像を実現します。
4. コンテンツに応じて低遅延モードに自動で切り替わる「ALLM(Auto Low Latency Mode)」機能を追加
ゲームなどの低遅延が求められるコンテンツに最適な「ALLM(Auto Low Latency Mode)」を新たに追加しました。ALLM対応のゲーム機やPCと接続することで、映像信号をもとにプロジェクターが自動的に低遅延モードへ切り替わり※1、よりスムーズで快適な操作性を実現します。
※1:ALLM動作時は、快適な操作性を実現するため、「Frame Adapt HDR」「レーザーダイナミックコントロール」「Clear Motion Drive」などの一部機能は自動的にOFFになります。
5. その他のアップデート
1)OSDメニューの視認性と操作性を向上
OSD(オンスクリーンディスプレイ)のメニューに、各設定項目の役割や効果を画面上に分かりやすく表示するガイド機能を追加。初めての方でも、画質モードやHDR設定、カラー設定などの高度で細かい調整をガイドで各設定の内容を確認しながら行うことができます。
また、OSDメニューの視認性と操作性を向上させるため、OSD表示時の明るさをレーザー光源の動作に連動させる「OSD明るさ連動モード」と、暗い映像やHDRコンテンツの再生時でもメニューが見やすい背景色をブラックにする「OSDダークモード」も追加。視認性を向上させスムーズな調整を可能にしました。
2)キャリブレーション性能を強化し、より高精度な映像調整が可能
キャリブレーション精度をさらに高める「Calibratorモード」を追加。従来モデルで搭載していた「オートキャリブレーション機能※2」は全体の最適化を行っていたのに対し、本モードはユーザーが任意で設定した値(ガンマ/色域/色温度など)をターゲットとするため、インストーラーや専門家が行うキャリブレーションのような高精度な映像調整が可能となります。さらに、最新世代の光学センサー(市販)に対応させることで、測定精度と操作性の向上も図っています。
※2:「オートキャリブレーション機能」を使用するには、市販の光学センサーと専用ソフトウェア、PC、LANケーブルが必要です。
3)リモコンの「ADVANCEDキー」から、映像モードや画質調整項目のカスタム設定メニューを呼び出し可能
リモコンの「ADVANCEDキー」に、ユーザー自身でカスタム設定メニューを割り当て、ワンタッチで呼び出すことを可能にしました。操作性の向上とともに、視聴環境やコンテンツに応じた柔軟な映像調整を可能にします。
<ファームウェアアップデートの概要>
・ファームウェア公開時期:2025年10月中旬
・対象商品:8K映像表示対応D-ILAプロジェクター「DLA-V900R」「DLA-V800R」
・内容:対象商品のアップデート用ファームウェアを当社Webサポート
https://www.victor.jp/projector/support/
上記にて公開(無償)
この記事を書いた記者
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営業企画部
営業記者 兼 Web担当
新しいもの好き。
千葉ロッテマリーンズの応援に熱を注ぐ。