
アドバンスト・メディア AmiVoice新機能、スマホで確認・署名完結 遠隔修繕確認も可能に マンション内覧会業務を大幅効率化
アドバンスト・メディア(東京都豊島区、鈴木清幸 代表取締役会長兼社長)は、建設工程管理プラットフォームサービス「AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォーム」に、マンションの内覧会業務を効率化する新機能を搭載し、10月1日より提供を開始した。この新機能は、内覧会における確認対応を購入者のスマートフォン上で完結させることができ、業務効率化と顧客満足度向上を同時に実現する。
背景と従来の課題
昨年12月に正式リリースされた「AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォーム」は、昨年リリースした内覧会向け拡張機能により、iPad上で購入者からの指摘事項や該当箇所の写真を紐づけてデータ管理を行い、施工会社とリアルタイムに共有する仕組みを持っていた。この拡張機能は、電子署名機能も搭載し、従来の紙運用からiPad運用への移行を可能にし、人的ミスの抑制や情報共有の迅速化による補修作業の効率化を実現した。
しかし、従来の機能には課題があった。内覧会後、物件の不具合や修繕箇所を記録した内覧会シートを、購入者にプリントアウトして手渡すか、個別にメールで送付する必要があり、多くの時間と手間を要していた。また、指摘箇所が適切に修繕されているか確認するため、購入者に再来訪してもらう必要があり、購入者・事業者の双方に負担が生じていた。
新機能でペーパーレスと遠隔確認を実現
購入者は自身のスマートフォンで2次元コードを読み取るだけで、内覧会での指摘事項や、リペア前後の写真を簡単に確認できる。確認が完了すると、スマートフォンから電子署名を行い、控えとして内覧会シートをスマートフォンに保存することが可能になる。
これにより、内覧会シートのプリントアウトやメールでの送付といった従来の作業が不要となり、業務効率化につながる。署名データは購入者のスマートフォンに直接保存されるため、従来の紙による控えの配布が不要となり、ペーパーレス化を促進する。
スマートフォンの専用メニュー画面では「内覧会シートダウンロード」と「写真確認」の項目が利用可能だ。購入者が「写真確認」をタップすると、契約住戸の図面が表示され、図面上の該当箇所に紐づいた指摘事項と、内覧会で撮影された指摘箇所の写真を確認できる。すべての指摘事項をチェック済みにすると、電子署名が可能となる仕組みだ。
再来訪の負担軽減へ
リペア前とリペア後の写真をスマートフォンから確認することが可能となるため、さまざまな事情で確認会への参加が難しい場合でも、購入者は遠隔から是正状況を自身で確認できる。これは、再来訪の負担軽減につながる。
2次元コードの発行は「AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォーム」の管理画面上から行える。管理画面からは、購入者の確認状況や署名の有無に応じて、「未対応」「確認会」「署名待ち」「写真確認完了」など、ステータスが自動で更新される。
導入実績と今後の見通し
なお、昨年リリースされた内覧会向けの拡張機能は、野村不動産のマンション内覧会向けに、「AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォーム」のラインナップの一つである「仕上げ検査」をカスタマイズして開発されたものだ。この機能は、2023年1月より野村不動産の新築分譲マンションシリーズ「プラウド」の内覧会で利用されており、今回の新機能についても採用が予定されている。
アドバンスト・メディアは、今後も同プラットフォームの機能拡張を通じて、人手不足が深刻化する建設・不動産業界の業務効率化と顧客満足度の向上に貢献していく方針だ。
この記事を書いた記者
- テレビ・ラジオ番組の紹介、会見記事、オーディオ製品、アマチュア無線などを担当