キヤノンITソリューションズ、「ANOMALY WATCHER」とVLMの連携により新たな検知手法を提供
生成AI技術で柔軟性の高い異常監視を実現
キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:金澤 明、以下キヤノンITS)は、製造現場やプラント設備などにおける異常監視の省力化を実現する異常監視システム「ANOMALY WATCHER」の、視覚言語モデル(Vision-Language Model、以下VLM)との連携による異常検知機能の提供を2025年11月12日より開始します。
◆背景
製造現場では、設備トラブルに起因する発煙/発火/液漏れなどの異常が、品質低下やライン停止といった問題への大きなリスクとなります。こうした異常を防ぐため、監視カメラを用いた24時間の監視体制が求められる一方、監視員の負担や人材不足が深刻な課題となっています。キヤノンITSは、キヤノンや他メーカーの製品開発で培った画像処理技術とAI開発力を生かし、現場の監視業務を高度化/効率化するソリューションの提供を進めています。
◆特長
・VLMによる異常検知
VLMは、画像/動画/テキストを同時に理解/生成/結びつけすることができるAIモデルです。今回新たに「ANOMALY WATCHER」のカスタム検知機能を使ってVLMと連携することで、画像の内容を言語的に解釈しながら異常を検知することが可能です。
・現場主導で柔軟にルール設定ができる実用性
VLMは大量の画像データによるAIモデルの学習を必要とせず、プロンプト(自然言語)による条件設定が可能です。たとえば、「人が倒れている状態を検知対象とする」といった自然言語で異常状態のルール設定が可能となるため、従来よりも柔軟に検知ルールの構築/管理が可能になります。
・オンプレミス環境での運用が可能
VLMサーバーをオンプレミス環境に構築することで、セキュリティと柔軟性の両立を図ります。社内ネットワークにて運用できるため、機密性の高いデータを外部に出すことなく、クラウド接続が制限されることが多い、製造業/プラント/研究施設などでも安心して利用できます。
・多層的な異常検知と精度向上
従来の画像比較やAIモデル連携に加え、VLMを組み合わせることで、定量的な差分検知と定性的な判断の両立が可能になります。異常検知の網羅性や再現性の向上、誤検知/見逃しのリスク低減といった効果が見込めます。
◆今後の展望
監視システム市場は、セキュリティ対策の強化や自動化/省人化ニーズの高まりを背景に、今後も継続的な成長が予想されます。
今後も、現場ごとの多様なニーズに応えられるよう、生成AIをはじめとする先進技術の活用を進め、「ANOMALY WATCHER」の柔軟性と拡張性をさらに活用することで「どの現場にも導入できる監視システム」へと進化させていきます。より高精度かつ柔軟な異常検知によって、迅速なリスク対応を支援し、新たな価値を提供してまいります。
◆展示会出展情報
2025年11月19日(水)から11月21日(金)に開催される「EdgeTech+2025」に出展し、「ANOMALY WATCHER」を展示します。
この記事を書いた記者
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営業部所属
主に企画、広告営業、WEBを担当。
40代から始めたゴルフが、今は一番の趣味。
千葉・栃木方面のコースがお気に入り。
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