技研製作所、防水仕様の「サイレントパイラー™」開発

技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:大平厚)は、河川や沿岸部での浸水に耐えられる防水仕様の杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」を開発し、現場での初施工を行いました。
近年、都市部における河川インフラの維持・改修工事において、ゲリラ豪雨等の水位上昇にどう対応していくかが課題となっていました。従来は、圧入機が水没するおそれがある場合、工事を中断してクレーンで圧入機をつり上げて退避させた後、再び設置し直す必要がありました。
今回の開発により、こうした作業の中断を最小限にとどめ工期短縮を図るだけでなく、施工可能な場面も広がり、橋脚や河川護岸などの老朽化対策工事において、より柔軟かつ効率的な対応が可能となります。

頭上に障害物がある現場に対応する低空頭専用機種の「クリアパイラー™」をベースに、油圧機器や電装部品を防水仕様に改良。現段階では水深2m、水圧0.02MPaまで耐えることが可能です 。市場への投入を見据え、グループ企業の株式会社技研施工(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:西川昭寛)が名古屋・大江川改修工事で初めて現場施工を行いました。干満差2.3m、満潮時にはサドル※部分が水に浸かってしまうような条件下で、機械を撤去させることなく止水壁を完成させました。

今後は、より制限の厳しい条件での施工を実現するため、圧入機上部の防水化や、腐食を防ぐコーティングなどを含めて耐水性能を向上させ、気候変動に対応した河川整備工事の有効な解決策として技術提案していきます。