東陽テクニカ子会社、Bluetest社製・無線通信性能評価システムを中国で販売開始

電波無響室と比較して測定時間を約10分の1に短縮

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:高野(こうの) 俊也(としや)、以下 東陽テクニカ)は、中国子会社の東揚精測系統(上海)有限公司(TOYO Corporation China、以下TYC)が、無線デバイス(スマートフォンやノートPCなど)の性能を短時間で評価できるリバブレーションチャンバーの世界的メーカーであるスウェーデン・Bluetest(ブルーテスト) AB (以下 Bluetest社)の製品について、2026年1月より中国における販売代理店権を取得した。本リバブレーションチャンバーは、コンパクトで設置が容易な設計で、電波無響室と比較して測定時間を短縮できることが特長。中国市場において販売を拡大していくとしている。

【 概要 】
近年、無線通信はモビリティやヘルスケアなど幅広い業界で活用しており、無線通信機器の高精度な性能評価に対する要求が強まっている。無線デバイスやシステムを実使用環境に近い条件で評価するOTA(Over-The-Air)計測の重要性は中国でも高まっており、車載無線通信機器やドローンといった市場で評価ニーズが高まっている。一方、無線通信機器の性能評価には大規模な設備投資が必要な電波無響室が必要といった課題があり、よりコンパクトで安価なソリューションが求められている。

Bluetest社のリバブレーションチャンバーは、従来は電波無響室で実施していたアンテナ測定を、オフィスにも設置できるコンパクトなチャンバー内部で実現するシステム。チャンバー内部で電波を反射、攪拌することで、等方性のマルチパス環境※1を再現して現実に近い通信環境下で高速に無線デバイスの評価が可能。また、測定時間については、TRP(総放射電力)測定の場合、電波無響室では数十分を要するが、このリバブレーションチャンバーでは数分程度まで短縮することが可能であり、国際規格にて、電波無響室測定法の代替手法として規定※2されている。なお、このリバブレーションチャンバーは全世界で450台以上の販売実績がある。

東陽テクニカは2007年にBluetest社製品の日本国内での販売を開始して以来、モバイル通信技術の研究開発やモバイル端末のキャリア認証取得を目的とする顧客にリバブレーションチャンバーを販売し、この測定手法や測定システムへの知見を深めてきた。今回、東陽テクニカの中国における販売子会社であるTYCがBluetest社製品の取り扱いを開始することで、中国市場における販売および技術サポートの窓口を担う。

東陽テクニカは、Bluetest社と連携し、携帯端末に加えてモビリティ、ドローンや医療機器など他分野への無線通信の利用が拡大するなか、今後ますます増加が見込まれる試験ニーズに対応するとともに、新たな活用領域においても高い無線通信品質の実現に貢献していくとしている。

※1 電波が壁や物体に反射して複数経路から同時に到達する現象であり、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術の性能評価に不可欠な通信条件
※2 欧州電気通信標準化機構の技術報告書(ETSI TR 125 914 V17.0.0 (2022-04) Annex E)に記載

【 Bluetest社リバブレーションチャンバー 主な特長 】
・マルチパス環境を再現し、MIMOアンテナ評価に不可欠な実反射環境を提供
・無線機テスターとの組み合わせで、OTAパフォーマンス測定に必要なTRP(総放射電力)やTIS(総等方向性受信感度)の測定が可能
・ネットワーク・アナライザーとの連携により、LTEやMIMO端末に搭載されるマルチアンテナの効率、相関係数、ダイバーシチゲインをほぼリアルタイムで測定
・国際規格にて、電波無響室測定法の代替手法として規定
・小型設計でオフィスビル内などにも設置可能
・従来の電波無響室と比較して、低コスト化とTRP測定時間の約10分の1への短縮を実現

<Bluetest ABについて>
Bluetest社は、スウェーデンのヨーテボリに本社を置く、小型アンテナ評価や無線OTA試験分野の世界的なパイオニアであり、マーケットリーダーです。同社のリバブレーションテストシステムと専用ソフトウェア「Flow」は、世界中の主要なデバイスメーカー、通信事業者、そしてIoT関連企業に広く利用されています。
Bluetest AB Webサイト:https://bluetest.se/