東日本大震災の発生から15年の節目に「3.11プロジェクト」を再構築

被災企業として東北から全国へ、発信と活動を強化

 アイリスオーヤマは、東日本大震災の発生から15年を迎えるにあたり、被災地に残る地域課題の解決と東北経済の活性化を目的として2022年に発足した「3.11プロジェクト」を再構築し、被災企業の一つとして全国に向けた防災・減災の啓発と地域支援活動を強化する。

 震災当時、宮城県に本社を構える同社も甚大な被害を受け、従業員やその家族も被災した。震災や風評被害の影響を受けた農家と連携した精米事業の立ち上げや、福島県南相馬市の復興工業団地へのアイリスプロダクト南相馬工場新設による雇用創出や移住者支援など、被災地域とともに歩む取り組みを進めてきた。また、将来の災害に備え、全国の自治体との防災協定締結など、防災・減災に関する活動も継続的に強化してきた。

 震災は同社の事業展開にも影響。当時、福島第一原子力発電所の事故を受け、社会全体で大規模な節電が求められる状況となった中、同社はその要請に応えるべくLED照明の供給体制をいち早く構築し、節電の取り組みを支援。これは同社にとり、事業を通じて社会課題に直接応えた初めての事例となった。この経験を契機に、経営理念を従来の「ホームソリューション」から、日本の社会課題解決に事業で貢献する「ジャパン・ソリューション」に転換し、現在ではその考え方を事業全体へと広げている。

 今年の3月11日で東日本大震災の発生から15年の月日が経過する。日本各地で大規模地震の発生リスクが指摘される中、当時の甚大な被害と教訓は語り継がれている一方、日常生活の中での震災の記憶は徐々に風化しつつあり、防災への意識や備えの不足が指摘されている。同社は、地震被害の当事者として得た経験や教訓を社会に共有し続けることが被災企業としての責務であり、社会課題と向き合い続けてきたからこそできることがあると考え、今回、「3.11プロジェクト」の再構築を決定した。

 今回の「3.11プロジェクト」の再構築では、新たに「風化させない」「考え続ける」「未来へつなぐ」の3つの柱を掲げ、震災の教訓を伝える情報発信の強化、防災・減災に関する社会啓発活動の推進、そして、地域と連携した復興・防災モデルの発信を通じて、東北にとどまらず全国へ取り組みを広げ強化する。

■大山晃弘代表取締役社長のコメント

東日本大震災から15年が経ちました。あの日、私たちは多くを失いましたが、復興の過程を通じて、地域に支えられて事業を続けてこられたことの重みも強く実感しました。15年で街並みはきれいになりました。しかし、私たちは、震災は終わったわけではなく、復興は道半ばであると考えています。そして、東北に根ざす企業として、震災の記憶を風化させないこと、考え続けること、未来へつなぐことが私たちの重要な役割だと捉えています。災害は決して過去の出来事ではなく、いつどこで起きてもおかしくありません。日々の暮らしを支える製品や防災関連製品を扱う企業として、そして被災経験を持つ企業として、私たちはその教訓を社会に伝え続ける責任があると考えています。今回のプロジェクトの再構築は、震災を振り返るためではなく、次に起こり得る災害に備える社会づくりに貢献するための取り組みです。震災を知らない子どもたちが、“備えが当たり前”の社会で育ち、災害に強い地域で安心して暮らせるように。私たちは本プロジェクトを以って、発信と活動の両輪で取り組みを加速してまいります。

■「3.11プロジェクト」について

「震災の記憶を風化させない 20年目へのスタート」をコンセプトに、東日本大震災の被災地に残る地域課題の解決と東北経済の活性化を目的として2022年に発足した啓発プロジェクト。震災から15年の節目に、「風化させない」「考え続ける」「未来へつなぐ」の3つの柱を新たに掲げ、震災の教訓を伝える情報発信の強化や防災・減災の啓発、地域と連携した復興・防災モデルの発信を、東北から全国へ広げて実施している。
https://www.irisohyama.co.jp/company/sdgs/project/project311/