3年ぶりにCEATECオープニングセレモニー

最先端のデジタル技術を集めた国際展示会「CEATEC 2022」(シーテック 2022)が10月18日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕した。主催は一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)。共催は一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)。一昨年から完全オンラインでの開催だったが、3年ぶりにリアル会場でも実施した。10月21日まで開かれている。 10月17日には虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)で「CEATEC 2022 ANNEX TOKYO」を開催した。同会場でオープニングセレモニーを3年ぶりに催した。 主催者挨拶した時田隆仁JEITA会長(富士通社長)は次のように述べた。 シーテックは、2016年からサイバーフィジカルシステムおよびIoTをテーマに掲げ、Society(ソサエティー)5・0の実現に向け、業種業界を超えた共創、コ・クリエーションで新しい市場を創出する展示会を目指して今日に至っており、今年はグリーン、そしてサステナビリティはもとより暮らしに焦点を当てたウェルビーイングに関する展示も多数予定されており、ぜひ注目してほしいと思います。新設したパートナーズパークでは、デジタル田園都市をテーマに、メタバース、クラウドソリューションをはじめとするデジタル技術を活用した社会課題の解決や未来の暮らしに関する提案が多数披露されています。他にもパビリオンを設けたグローバルエリアやスタートアップ&ユニバーシティーエリアなど多彩な展示が目白押しとなっています。今年のCEATECが多くの人にとって新たな共創、コ・クリエーションを生み、社会課題の解決に向けた機会となるよう引き続きのご支援ご協力をお願い申し上げます。 続いて岸田文雄総理大臣が祝辞をビデオメッセージで述べた。 続いて来賓祝辞した西村康稔経済産業大臣は次のように述べた。 日本は少子高齢化、そして人口減少というピンチに直面しています。しかし、皆さまのすぐれた技術と果敢なチャレンジ精神があれば強い日本経済を必ず実現できると確信をしています。これは2016年シーテックオープニングセレモニーでの亡くなられた安倍晋三元総理の言葉です。今もこの言葉は通じるものがあると思っています。今、日本をそして世界は新型コロナ感染症があり、ウクライナの侵略あり、気候変動というこの大きな3つの危機に直面している。これを乗り越えるにはイノベーションしかないと思います。そして、そのイノベーションの中核がやはりデジタル技術であると確信しています。コロナ禍の中でデジタル技術の遅れも指摘をされましたが、しかしリモートワークとかいろいろなことができることもわかってきたわけであります。さまざまなことを経験して、人類は進化していくわけでありますが、イノベーションを起こしていくことが重要でデジタル技術がその鍵になると思います。ぜひ〝アニマルスピリット〟をもう一度かき立てていただいて、新しいイノベーションを皆さまの力で、皆さまが支えておられる従業員の皆さん、若い人ぜひいろいろな発想を取り入れていただいて実現をしていただきたいと思います。 来賓祝辞した総務省の柘植芳文副大臣は次のように述べた。 シーテックの開催ではソサエティー5・0を共創により実現していくことを掲げられています。わが国を取り巻く経済、社会情勢が大きく変化をしていく中で、この共創というキーワードはますます重要な意味を持つようになりました。今年のシーテックにおいては、デジタル田園都市をテーマにパートナーズワークが新たに設置されると聞き私自身も大変楽しみにしています。政府においてもデジタル田園都市国家構想については重要政策として位置づけています。総務省としても、年末の政府全体の総合戦略の作成に向けて総務大臣を本部長とする総務省デジタル田園都市国家構想推進本部を設置し、本年3月に策定したデジタル田園都市国家インフラ整備計画に基づく光ファイバー・5G等のデジタル基盤の整備のほか、デジタル技術等による地方の課題解決、デジタル人材の育成確保、誰一人、とり残さないデジタル社会の実現への取り組みを加速させています。高度な通信インフラを全国に整備し、都市だけではなく、地方の企業や個人がデジタル化の恩恵を享受することができる社会をつくり上げていきたいと考えています。 情報通信技術は、変化や柔軟に対応しつつよい暮らしや社会をもたらすものです。これからもこの会場の皆さまとともに、わが国の社会経済の発展、そしてよりよい国民の暮らしのために力を尽くしていきたいと思います。 来賓祝辞した河野太郎デジタル大臣は次のように述べた。 今回からシーテックアワードにデジタル大臣賞というのも設けていただきました。10月はデジタル月間で、このデジタル月間にCEATECを開催をしていただいて、デジタル月間を盛り上げていただいておりありがとうございます。アナログ規制、紙で出せとか対面でやるとか、そこに必ずいなさいとか専任の人間をそこに置けとか、そういう時代に合わないアナログ規制が今数件ありますが、これを一気に無くしてそのかわり、これを全部、デジタル技術で置き換えていこうとそう思っています。 規制を突破することはやりますが、置き換えることのできる技術が出てこないとできませんので、ぜひ皆さまには、そういう分野にも少し目を向けていただいて、これはうちの技術で置き換えられるよ、そういうものがあったら積極的にやっていただきたいと思っています。 一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)の篠原弘道副会長が乾杯の音頭をとった。    ◇ JEITAは、「シーテック 2022」で展示された技術・製品・サービス等を対象とする「CEATEC AWARD 2022」の総務大臣賞、経済産業大臣賞、デジタル大臣賞ならびに部門賞が決定したと発表した。「CEATEC AWARD 2022」はSociety5・0の実現を促し、新たな価値と市場の創造・発展に貢献、関係する産業の活性化に寄与することを目的として実施するもので、AWARD審査委員会による厳正な審査により選出された。 大臣賞表彰では総務大臣賞はローカル5G小型一体型基地局「UNIVERGE RV1200」(NEC)、経済産業大臣賞は屋内光発電デバイス「LC―LH」(シャープ)、デジタル大臣賞は工作機械を動かす加工プログラムを完全自動生成する世界初のAIソフトウエア「ARUMCODE1」(アルム)が受賞した。 オープニングセレモニーで担当大臣から受賞各社に賞状と記念の楯が贈られた。総務大臣賞をNECの新野隆取締役会長に柘植副大臣から贈られた。 選評は次の通り。NECのローカル5G小型一体型基地局は、従来の無線部と制御部に分かれていた基地局ユニットを1つの筐体に収めたもので、従来比で導入費用を50%以下に抑える価格設定となっている。システム構成もシンプルであるため、導入期間、消費電力なども削減可能とし、スモールスタートから必要に応じて拡張できる柔軟性が高い。オフィス、小規模工場、商業店舗、人材育成・教育など、多方面でのローカル5G普及促進のポテンシャルが高く評価された。