
成層圏でHAPSとスマートフォンの通信確立
株式会社Space Compass、株式会社NTTドコモは、ケニア共和国ライキピアカウンティにおいて高度約20kmの成層圏を飛行する高高度プラットフォームであるHAPSを介した、スマートフォンを用いたLTEによるデータ通信の実証実験に成功したと明らかにした。高度18km以上の成層圏を飛行する小型固定翼タイプのHAPS機体を用いて地上のスマートフォンと無線でのデータ通信を確立する事に成功したのは今回が世界初という。
HAPS(High―Altitude Platform Station)は、高度約20km上空の成層圏を数日~数か月の長期間に渡って無着陸で飛行できる無人飛行体を指す。機体には中継器などを搭載し、直径100~200km程度のエリア化が可能となり(機体設計により変動)、従来エリア化が困難であった空、海上をはじめ、採算性の観点からエリア化されていなかった過疎・中山間地域なども対象とすることが検討されている。
実験では、地上のLTE基地局から送信される電波を高度約20kmの成層圏を飛行するHAPSを介し、地上のスマートフォンへ伝送する実証実験を実施した。具体的には地上に設置したLTE基地局を、HAPSと地上の通信ネットワークを中継する地上ゲートウェイ局に接続し、HAPSに搭載した非再生中継方式と呼ばれる電波を折り返す中継技術を用いた通信装置を介して、地上のスマートフォンと情報データの送受信を行った。
(全文は3月12日付紙面に掲載)
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